宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 5/ 3 12:06 更新 宇宙天気は概ね静穏です。コロナホールが太陽の中心に来ています。5日ころから高速風に注意が必要です。 担当 篠原 宇宙天気は穏やかな状態です。 太陽風は、速度が280km/秒まで下がり、かなり低速です。 磁場強度は3nT前後。 -2nTくらいの弱い南向きが頻繁に見られていますが、 強度が弱いことと、速度がたいへん遅いため、目立った磁気圏の活動には繋がっていません。 オーロラ活動を示すAE指数には、変化はほとんど見られていません。 ただ、こういう静穏な太陽風の時には、オーロラ活動が高緯度側に移動する傾向があり、 AE観測網だけではオーロラ活動の全体像を正確に測れなくなっている面があります。 オーロラ活動が現在どの緯度帯で発生しているのか、 それを知るひとつの資料としてリアルタイムオーロラ帯の図があります。 カナダの研究グループが作成しているページです。 現在の地上磁場観測データから推定した、オーロラの活動領域が表示されます。 北米だけの地域的にかたよった観測データによる推定ですが、 参考資料としてたいへん有用です。 SOHO EIT284の太陽写真の真ん中に、コロナホールが広がっています。 ちょうど今、太陽から地球へ向かって吹き出している高速の風が、 約3日ほどかけて地球へやって来ます。 既にコロナホールの先端(右端)は太陽の中心線を過ぎていますので、 高速風の始まりは、これから2日ほどでやってくるのではないでしょうか。 5日以降は太陽風の乱れに注意が必要です。 太陽風磁場の南向きが強まると、オーロラ活動が激しくなったり、磁気嵐が発生します。 特に、速度が上昇する頃に磁気圏が乱れる傾向があります。 太陽風の磁場強度の強まりに注目してください。 太陽面は、875, 876, 878, 879と4つの黒点群が見えています。 みな、規模が小さくなり、フレア活動もすっかり穏やかになりました。 X線の動画を見ていても、目立った変動は起こしていません。 穏やかな太陽になっています。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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