宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 4/30 13:27 更新 太陽の東端で小規模フレアが続いています。太陽風、磁気圏は静穏です。 担当 篠原 今朝、30日10時半(世界時30日1時半)に、 C5.4の小規模フレアが太陽の東端(左端)の領域で発生しました。 SOHO EIT284の太陽写真で明るく輝いて見えている、これから上がって来る活動領域です。 昨日のニュースでも、この領域が起こした小規模フレアについてお知らせしましたが、 その後、30日1時(世界時29日16時)にも、C2.3の小規模フレアを起こしており、 3つの小規模フレアを連続して発生させていることになります。 30日1時(世界時29日16時)の小規模フレアでは、CME(太陽ガスの放出現象)を起こしています。 地球に対して横方向に飛んでいますので、影響はありません。 この後、どのような規模で黒点群が姿を現すのか、注目されます。 一方、太陽の中心から南西(右下)に下がった領域で、フィラメント消失が発生しています。 29日20時(世界時29日11時)ころから始まっています。 SOHO衛星のEIT195カメラによる動画を掲載します。 比較のために、EIT195の太陽全体の写真も掲載しています。 中央の明るい活動領域から、右下に太陽の半径の半分ほど行ったところに見えている黒い筋です。 この現象で発生した太陽風の乱れが、4日ほど経つと地球へやってくるかもしれません。 5月3〜4日頃でしょうか。 ここしばらく、太陽をにぎわせてくれていた875、876黒点群は、減衰に向かっている様です。 領域の面積がどんどん減少しています。 ただ、依然、中規模フレアを起こす可能性は指摘されていますので、 もうしばらく注視することは必要でしょう。 太陽風は、速度が400km/秒からゆっくりと低下し、350km/秒に下がっています。 磁場強度も6nTから、3nTへ弱まり、南北成分は0nT付近にとどまっています。 このため、磁気圏はとても穏やかです。 オーロラの活動を示すAE指数のグラフには、全く変化が見えていません。 太陽風は、引き続き穏やかな状態が続きそうです。 27日周期の図では、4月4日から5日にかけて、太陽風磁場の大きな乱れが発生していますが、 この変動は周期的な現象ではないと思います。 4月5-6日に起きている小さな速度上昇に対応する変化が、5月2-3日に見られるかもしれません。 また、最初に述べた、フィラメント消失の影響がそれに続いて到来する可能性があります。 SOHO EIT195カメラによる、29日のフィラメント消失の様子(29日20時〜30日2時、世界時29日11時〜17時)。 (c) ESA & NASA SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のEIT195カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
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