宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/ 4/28 10:22 更新 875黒点群がM7.9の中規模フレアを起こしました。CME、プロトンイベントなどは起きていない様です。 担当 篠原 今日に日付が変わった頃、875黒点群が大きめの中規模フレアを起こしました。 発生は28日0時半(世界時27日15時半)、規模はM7.9です。 GOES衛星のX線の動画を掲載します。 X線のグラフは細くとんがった変化をしており、短時間型のフレアでした。 SOHOの観測などを見ると、CME(太陽ガスの放出現象)は発生していない様です。 また、太陽放射線(高速のプロトン放射)も発生していない様で、グラフに変化は見られません。 875黒点群は規模を保っていて、中規模フレアを起こす可能性を持っています。 876黒点群も含めて、引き続き注意する必要があります。 太陽風は、昨日から今日にかけて穏やかな状態が続いていました。 速度は320km/秒前後とかなり遅く、太陽風磁場は南を向いたりしていたのですが、 速度が遅いためでしょう、磁気圏活動は小さなものしか見られませんでした。 AE指数は、200nT程度の小さな変化がところどころで見えている程度で、 基本的にとても静穏でした。 ただし、太陽風データの最新の部分で、変化が観測されています。 磁場強度が8nTに一気に強まり、速度も380km/秒に上がっています。 上がったと言っても、通常レベルの速度ですので、今の時点では大きな変化とは言えません。 ここまでの観測では、乱れの規模や性質などはまだ分かりません。 この後どのように変化して行くのか、しばらく注目する必要があります。 ただ、大きな擾乱を起こしそうな現象は観測されていませんので、 乱れてもそれほど大きなものにはならないでしょう。 GOES衛星が観測したM7.9の中規模太陽フレア。28日0時半(世界時27日15時半)に発生。 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|