宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 4/18 10:33 放射線帯の高エネルギー電子は高いレベルを続けています。太陽風はやや高速です(500km/秒)。
2006/ 4/19 09:56 放射線帯の高エネルギー電子は減少したものの、まだ高いレベルです。太陽風、磁気圏は穏やかです。
2006/ 4/20 10:47 太陽風、磁気圏は穏やかです。放射線帯の高エネルギー電子は高いレベルが続いています。
2006/ 4/21 12:45 太陽風は400km/秒で、磁気圏は穏やかです。コロナホールの影響は現れていません。
2006/ 4/22 11:27 太陽風の速度が上昇しています(500km/秒)。南向き磁場の影響で、これから磁気圏が乱れそうです。
最新のニュース

2006/ 4/23 09:05 更新
高速風と南向き磁場の影響で、磁気圏活動が活発になりました。高速太陽風は続いています。

担当 篠原

高速の太陽風が続いています。
昨日、22日18時(世界時22日9時)頃までは500km/秒が続き、
その後、更に上昇に転じて、ゆっくりと600km/秒まで上昇しています。

また、昨日は高速風に加えて太陽風磁場が大きく乱れ、大きな影響を及ぼしました。
ACEの図の前半部、22日19時(世界時22日10時)頃にかけて、
磁場強度が10〜15nTと強い状態が続き、
南北成分が+10nTから-10nTの幅で激しく南北に変動しています。
この影響で、オーロラ活動がかなり活発になりました。
AE指数では、この時間帯に1000nT規模の活動が続けて観測されています。
ただ、南向き磁場が長い時間続くということはなかったので、
磁気嵐の指標である環電流の大きな発達は起こしていません。
Dst指数の観測では30nT程度の小幅の変動にとどまっています。
沖縄の磁場データでも、赤線が一段下がる変化が見えています。

太陽風磁場は現在は6nTに下がっています。
このため、高速風もほぼ最高値に達しているのではないでしょうか。
今後はゆっくりと低下に向かうと思われます。
また、太陽風磁場の南北成分は北寄りの傾向に変わっていて、磁気圏は静穏になっています。
これが南寄りに転じると、再び磁気圏が活動的になりますので、
速度が高い間は注意する必要があります。

放射線帯の高エネルギー電子は、今回の磁気圏活動の影響ですっかり低下しています。
ただし、高速風の影響でこの後増加に向かう可能性があります。

太陽では、C3の小規模フレアが発生しています。
これは、東側(左側)からこちら側に回りつつある新しい領域が起こしたものです。
今後、ここから黒点群が姿を現すと思われます。
どの程度の規模、活動度か、しばらく注視する必要があります。
その他は、874黒点群は規模が小さくなっていて、
写真では認識することができず、目立った領域はありません。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。