宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 4/13 10:30 太陽風の速度は400km/秒で普通の速さです。磁気圏は穏やかです。
2006/ 4/14 12:40 太陽風磁場が大きく南を向いています(-12nT)。速度が高くなっているため(550km/秒)、磁気圏が大きく乱れそうです。
2006/ 4/15 08:36 太陽風磁場の強い南向きの影響で、磁気圏活動がとても活発になっています。磁気嵐も発生しています。
2006/ 4/16 10:13 高速の太陽風が続いています(650km/秒)。オーロラ活動も活発な状態が続いています。
2006/ 4/17 12:52 放射線帯の高エネルギー電子がたいへん高いレベルです。太陽風の速度は低下に向かっています(550k/秒)。
最新のニュース

2006/ 4/18 10:33 更新
放射線帯の高エネルギー電子は高いレベルを続けています。太陽風はやや高速です(500km/秒)。

担当 篠原

放射線帯の高エネルギー電子は、たいへん高いレベルを続けています。
昨夜も、GOES10の観測値は10の5乗を越えていました。
衛星の運用では注意が必要な状態です。
ただし、観測データの最新の部分では急激な減少が見られています
(リアルタイムの図では、掲載している図以上に減少が見られています)。
これが高エネルギー電子の本格的な減少を意味しているのか、瞬間的な変化に留まるのか、
明日にかけてデータの変化に注目する必要があります。

ACEの観測によると、太陽風磁場が-5nTと南寄りの傾向になっています。
このため、磁気圏の活動が活発になっている様です。
AE指数で700nTの変化が見えています。
放射線帯高エネルギー電子の急減は、この磁気圏活動と関係した変化だと思われます。


太陽風は順調に速度を下げています。
昨日550km/秒を切ったとお知らせしましたが、
18日0時(世界時17日15時)頃に470km/秒までさがりました。
一旦そこで落ち着き、最新の部分で500km/秒へやや上がっています。

これと関係するように、太陽風の磁場強度が、
速度の上昇が発生する少し前から5nTと少しですが強まりを見せています
(それまでは、3nT前後で推移していました)。
この様子では、もう少し速度が上がるのかもしれません。
ただ、対応するコロナホールは見えていませんので、上昇しても小規模でしょう。

SOHO EIT284カメラでは、太陽の中心のやや北(上)に、
ぽつんと小さなコロナホールが見えています。
27日前の、太陽の同じ面が見えていた時の写真と比較してみます。
このところ黒点がにぎやかに活動していましたが、その影響でしょうか、
明るい活動領域(黒点があります)が赤道沿いに東西に分布しています。
前周期は南北に細長く延びていたコロナホールが、南半分が消えてしまって、
北の端の部分だけが残ったようになっています。
ただ、コロナホールの幅は大きくなっています。
前周期の太陽風の変化では、このコロナホールによ影響はあまり見られませんでした。
(3月25日以降に磁場の乱れがある程度見えています)
今回は、コロナホールの様子が変わっていますので、影響の及び方も変わりそうです。
北側だけが残ったということでは、影響は小さくなる方向ですし、
幅が大きくなったということでは、影響は及びやすくなっています。
これから2〜3日後の変化を見てください。

太陽のフレア活動は静穏です。
X線の図でとても小さなフレアが見えていますが、黒点群はどれも小規模で、
今後大きな活動に繋がることはないでしょう。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/17 19:06 UT

3/21 19:06 UT


GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。