宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 4/17 12:52 更新 放射線帯の高エネルギー電子がたいへん高いレベルです。太陽風の速度は低下に向かっています(550k/秒)。 担当 篠原 放射線帯の高エネルギー電子が、たいへん高いレベルに上昇しています。 昨日と比較すると、GOES10(青線)は10の5乗のレベルにしっかりと達していますし、 GOES12(赤線)も、4x10^4へと一段と上昇しています。 これだけ高いレベルに達したのは、昨年の9月以来です。 衛星の運用では障害が発生しやすくなっています。 この高い状態はしばらく継続すると思われますので、引き続き警戒が必要です。 地球は高速太陽風の領域を抜け始めた様です。 太陽風は、昨日より速度600〜650km/秒で推移していましたが、 今朝、17日5時(世界時16日20時)ころに600km/秒を切り、 それ以降低下の傾向が続いています。 現在は、550km/秒を切っています。 SOHO EIT284の太陽写真では、コロナホールはだいぶ西に移動してしまい、 今日の写真では、手前の明るいコロナがじゃまをして、はっきり見えなくなっています。 コロナホールが地球へ影響を及ぼす(見かけの)位置からどんどん外れて行きますので、 太陽風はこのままゆっくりと速度を下げ、穏やかな状態に変わって行くでしょう。 太陽風の磁場強度は、2〜3nTとだいぶ弱くなっています。 南向きの傾向が見られるのですが、その振幅は1〜2nTと弱く、 磁気圏への影響は小規模なものになっています。 AE指数では、200〜300nT程度の小さな変動が見られています。 ただ、南向きが連続しているため、AEの変動も連続して発生しています。 沖縄の磁場データには、14日の磁気嵐以降の回復の様子が見えています。 地球を囲んで流れる環電流の発達によって、大きく下へ下がった赤線(沖縄の磁場強度)が、 ゆっくりと静穏レベルの青線へと近づいて行っています。 磁気圏活動がその後も連続して発生しているためか、 比較的ゆっくりと回復しているように見えます。 太陽のフレア活動は穏やかなままです。 黒点群はかなり小さくなってしまって、写真では871群がはっりと見られるだけです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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