宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2006/ 4/12 10:42 更新 太陽風の速度は450km/秒へさがりました。磁気圏は穏やかです。 担当 篠原 太陽風は速度(ACEの図の黄色線)を順調に下げています。 昨日の570km/秒から、現在は450km/秒と、 やや高速というレベルにまで下がりました。 太陽風磁場の強度(ACEの白線)も3nTとだいぶ弱まっていました。 最後のところ(図の右端)でやや強まったように見えますが、 値としては4nTで、たいしたことはありません。 このこともあって、磁場の南北成分の強度は2nT以下へとかなり弱まっています。 南向きになっても強度が弱く、磁気圏活動はほとんど起こっていません。 オーロラ活動を示すAE指数のグラフはとても静かです。 引き続き、太陽風は速度を低下させていくと思われます。 磁気圏も穏やかな状態が続くでしょう。 一方、次のコロナホールが順調に進んで来ています。 SOHO EIT284の写真を見ると、太陽の中心から左と上に向かって、 暗い領域(コロナホール)が広がっています。 この写真でちょうど、コロナホールの右端が太陽の中心線に達しているようです。 コロナホールは、速度の高い太陽風が吹き出している場所です。 ちょうど今、太陽の中心線付近で地球に向かって飛び出した高速の風が、 3日ほどかけて地球にやって来ます。 14日くらいに高速風到来の兆しが見えて、 15日には本格的に速度が上昇するのではないでしょうか。 前周期では、速度は700km/秒まで上昇しています。 速度が上昇する部分を中心に、オーロラ活動が活発化したり、 磁気嵐が発生する可能性があります。 昨日、急に増加したとお知らせした放射線帯の高エネルギー電子ですが、 それ以上は増加せず、警戒ラインをやや下回るレベルに留まっています。 このあとは、ゆっくりと減少すると思われます。 太陽では、871黒点群が12日3時(世界時11日18時)に、C2の小規模フレアを起こしました。 871群の左にも、新しい黒点群ができている様です。 全体的に、黒点群はどれも小規模で、大きな活動を起こすことはありません。 昨日も書きましたが、黒点が太陽の赤道付近に一列に並ぶように見えています。 太陽活動極小期の特徴的な並びです。 太陽活動の推移に従って、やがて黒点群は中緯度地域に出現するようになります。 極小を過ぎて、次の極大へ向かう変化です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|