宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 4/ 6 13:29 更新 太陽風磁場が北向きに切り替わり、磁気圏は穏やかになっています。C8の小規模フレアが発生しました。 担当 篠原 4日15時半(世界時4日6時半)に始まった太陽風磁場の南向きは、 延々と31時間にわたって続き、5日22時半(世界時5日13時半)に終わりました。 全体像を見るために、ACE衛星の3日間の図を一枚目に掲載しています。 赤線が太陽風磁場の南北成分を示しています(プラス=北、マイナス=南)。 -5nTから-10nTのマイナスへの変化(南向き)が、 安定した状態で長時間続いているのが見えます。 このような磁場変化が発生した原因については、分かりませんでした。 今回は、南向き磁場が最大で-10nTを越えるほどの強さになりました。 このため、太陽風の速度が350km/秒と遅い状態だったにも関わらず、 しっかりとした磁気圏の乱れを起こしています。 AE指数では1000nT規模の変動が見られていますし、 沖縄の磁場データは、静穏値(青線)から100nTを越える減少を観測しています。 中規模の磁気嵐となっていた様です。 太陽風磁場が北向きに切り替わった後は、磁気圏へのエネルギーの流れ込みが停止しています。 このため、AE指数は穏やかになり、沖縄の磁場データは静穏値へ向かって戻り始めています。 コロナホールの影響で、太陽風の速度が450km/秒へと上昇しているのですが、 磁気圏活動は静穏に戻っています。 27日周期の図を参考にすると、 この高速風はもう少し上昇して、明日くらいまで続くかもしれません。 ただ、太陽面の活動領域が27日前と変わっていますので、 高速風の様子も変わっている可能性があります。 太陽風磁場が南向き傾向に切り替わると(最新の部分ではその傾向が見えます)、 オーロラなどの活動も再び活発になるでしょう。 一方、SOHO EIT284の太陽写真では、中心のやや左に、暗くコロナホールが見えています。 4日ほど経つと、続いてこちらの影響による高速風が見られるでしょう。 太陽では、867黒点群が6日0時(世界時5日15時)に、 C8の大きめの小規模フレアを起こしています。 X線のグラフがとても細い、短時間型のフレアです。 動画では、867黒点群はちかちかと明滅を繰り返しています。 やや活動的になっている様です。 865黒点群と共に、引き続き注目する必要があります。 ACE衛星による、3日間の太陽風の変化。太陽風磁場が31時間にわたって南を向いていた(赤線)。 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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