宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/ 2/19 12:13 更新 太陽風の速度が上昇を始めそうです。現在は、太陽風も磁気圏も穏やかです。 担当 篠原 コロナホールによる太陽風速度の上昇が始まりそうです。 ACE衛星による太陽風観測データを見ると、 19日7時(世界時18日22時)頃までは、前日より続いていた速度の低下が見られていて、 最低で340km/秒まで下がりました。 そこで、太陽風磁場のセクター境界を迎え、 太陽風磁場の大まかな向きの切り替わりが発生しました。 ACEの図では、水色の線がジャンプしている部分です。 その後、太陽風磁場が乱れ気味になりながら、5nTへ強まり、 速度も同様に上昇に転じて、上昇幅はわずかですが、380km/秒に上がっています。 27日周期の図を参考にすると、前周期の1月23日に太陽風速度の上昇が発生しています。 太陽風磁場のセクター境界もここで発生しており、位置的には今回の変化と対応しています。 これから速度が本格的に上昇を始めるのではないかと思われます。 今夜から明日にかけての変化が注目されます。 前周期は、高速風は最大で600〜700km/秒でした。 途中で一旦速度が下がったりしましたが、全体で6日くらい高速風が続いています。 オーロラなどの磁気圏活動は、とても穏やかです。 太陽風磁場の南北成分がほぼ0か、やや北寄りになっていて、 太陽風から磁気圏へエネルギーが流れ込みにくくなっていたためです。 AE指数には小さな変化がひとつ見ている程度です。 今後は、速度が上昇すると、南向き磁場に応じて活発なオーロラ活動が発生する可能性があります。 前周期では、高速風の後半の方が活発なオーロラが発生していた様です。 今回はどうなるでしょうか。 太陽はとても穏やかです。 854、855の2つの黒点群番号が写真には記されていますが、 この画像からは黒点の姿を見つける事はできません。 とても小さな黒点の様です。 SOHO EIT284の東端(左端)は特に明るくもなく、 ここから新しい黒点群が上がって来ることもなさそうです。 このまま当分穏やかな状態が続きそうです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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