宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/11/28 17:55 太陽風速度がやや上昇しました。(410km/秒)
2005/11/29 16:37 太陽風速度がやや上昇しました。(430km/秒)
2005/11/30 16:06 高速太陽風が到達しました。
2005/12/ 1 13:30 高速太陽風が続いています(700km/秒)。オーロラもやや活発です。
2005/12/ 2 11:50 高速の太陽風が続いています(700km/秒)。826黒点群が小規模フレアを頻繁に起こしています。
最新のニュース

2005/12/ 3 11:44 更新
826黒点群のフレア活動が活発化し、中規模フレアが頻発しています。高速太陽風が続いています。

担当 篠原

太陽のフレア活動が、826黒点群を中心に急に活発になっています。
昨日のニュース発行直後の2日11時半(世界時2時半)にM6.5の中規模フレアが、
続いて、2日19時(世界時2日10時)にM7.8の中規模フレア、
3日5時(世界時2日20時)にM1.0、3日6時(世界時2日21時)にM2.0の中規模フレアと、
826黒点群は立て続けに中規模フレアを発生させています。

これらのフレアはCME(太陽ガスの放出現象)を発生させている可能性が高いと思われます。
826黒点群は太陽のほぼ中心に位置しているため、
ここから高速の太陽ガスが吹き出した場合、地球を直撃すると思われます。
その場合、2〜3日後くらいに太陽風が急に乱れ、磁気圏活動も急に活発化するでしょう。

GOES衛星のX線動画を見ると、828黒点群や、太陽の東の端のまだ上がっていない黒点群なども、
小規模のフレア活動を起こしています。
826黒点群は今後も活発な活動を続けそうで、大規模フレアを起こす可能性もあります。
しばらく太陽の活動に注意が必要です。

太陽風は、高速風が続いています。
速度は700km/秒から680km/秒にやや下がりつつ、ほぼ安定した状態が続いています。
地球は高速風領域のまっただ中に入っています。
27日周期の図を参考にすると、高速風領域の中心を抜け、これから後半部に入ると思われます。
今日いっぱいは高速状態が続いて、明日くらいからゆっくりと速度の低下が見られるでしょう。
そして、上に書いたように、CMEによる太陽風の乱れがその後襲ってくると思われます。

太陽風磁場は南北に細かく振動を示しています。
小規模のオーロラ活動が度々発生している様です。

放射線帯の高エネルギー電子が増加の兆しを見せています。
明日以降更に増加するかもしれません。
まだ警戒ラインには達していませんが、今後の推移に注目して下さい。



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。