宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/11/22 13:05 更新 太陽風は低速になっています(320km/秒)。磁気圏も静穏です。 担当 篠原 1週間ほど前に活発な活動を見せていた822黒点群ですが、すっかりおとなしくなってしまいました。 太陽写真では、大きな目玉焼きの様な姿を見せています。 黒点群がこのような単純な形になってしまうと、大きなフレア活動は起こさなくなってしまいます。 ACE衛星の太陽風データによると、 21日19時(世界時21日10時)頃に太陽風磁場のセクター境界が地球を横切って行った様です。 水色の線が、グラフの上寄りから、下寄りへと現れる場所が移動しています。 太陽風磁場の大まかな方向が、 「地球から太陽方向」から「太陽から地球方向」に切り替わったことを示しています。 ただし、この現象自体が地球へ影響を及ぼすことはほとんどありません。 その後、太陽風の速度はどんどん下がって、320km/秒にまで落ちています。 低速風の領域にすっぽり入ってしまった様です。 27日周期の図を見ると、前周期はこのあたりで小さな高速風領域に入っていたのですが(10月25-27日)、 今周期はまだその気配はありません。 昨日書いた様に、コロナホールの様子がずいぶん変わってしまったので、 高速風の現れる場所が変わってしまったか、あるいは無くなってしまったかもしれません。 太陽風が穏やかなため、地球の磁気圏活動も静かです。 シベリアの磁場データでは、200nT程度の小さな変化が見えているだけです。 このまま低速風が続けば、磁気圏も穏やかな状態が続くでしょう。 遅れ気味ながらも、前周期同様に高速風がやってくるとすると、 そこでオーロラ活動がある程度活発になる可能性があります。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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