宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/11/20 14:03 更新 19日21時(世界時19日12時)頃にCMEによる太陽風の乱れが届いた様です。 担当 篠原 17日0時(世界時16日15時)頃に太陽で発生したフィラメント消失にともなって発生した CME(太陽ガスの放出現象)による太陽風の乱れが、 19日21時(世界時19日12時)頃に地球にやってきた様です。 比較的小さな乱れですが、ACE衛星の太陽風データを見ると、 速度(黄色線)と密度(橙色線)がそれぞれ上昇しています。 ただし、上昇後の速度(400km/秒)から考えると、到着がやや早すぎるようでもあり、 CMEとは関係ない乱れの可能性もあります。 乱れの到来とともに太陽風磁場が急に大きく南を向き(-10nT)、 10時間ほどかけて南から北へと切り替わっています。 CMEによって、磁場の大きなかたまりが飛んできたことによる磁場変化でしょう。 太陽風磁場が大きく南を向くと、磁気圏の活動が強まりますが、 今回は太陽風の速度が400km/秒を切る程度だったため、それほどの乱れにはなっていません。 シベリアの磁場データを見ると、最大で500nT程度の変化幅で、 小規模のオーロラ活動が見られた程度の様です。 現在の太陽風速度は400km/秒で、通常の速度レベルです。 CMEによる乱れは既に通過したようで、 磁場強度は下がり、南北磁場の振幅も小さくなっています。 磁気圏は、ひとまず穏やかな状態に戻りそうです。 27日周期の図を見ると、明日から明後日にかけて、 セクター境界、続いて速度の上昇、という変化が見られるかもしれません。 太陽では822黒点群がゆっくりと勢力を弱めている様です。 昨日のニュース以降はC1.5の小さな小規模フレアを起こした程度です。 ただ、規模はまだ大きいので、引き続き小規模、中規模のフレアは起こす可能性があります。 黒点写真にはまだ番号がついていませんが、822黒点群の右下に新しく823黒点群ができています。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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