宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/11/ 9 14:46 太陽風の速度は下がり(440km/秒)、磁気圏は静穏な状態が続いています。
2005/11/10 16:05 太陽風速度は減少し(380km/s)、宇宙天気は穏やかな状態です。
2005/11/11 14:47 太陽風の速度は遅く(380km/秒)、磁気圏は静穏です。太陽は無黒点になっています。
2005/11/12 13:42 太陽風の速度が420km/秒と通常レベルに上がっています。磁気圏は概ね静穏です。
2005/11/13 10:46 新しい黒点群で、M1の中規模フレアが2回発生しています。やや活発なオーロラ活動が見られています。
最新のニュース

2005/11/15 15:12 更新
822黒点群が、中規模フレアなど活発な活動を起こしています。

担当 篠原

先ほど、ロシア・カムチャッカより帰国しました。
関西空港より更新しています。

822黒点群は、太陽のこちら側に回って来るとともに、活発な活動を見せ続けています。
13日のニュースで中規模フレアの報告をしましたが、
その後2日間の間に、昨夜14日23時(世界時13日14時)のM3.9を最大として、
Mクラスの中規模フレアを4回、C5以上の大きめの小規模フレアを3回発生させました。
822黒点群の規模は大きく、発達を続けている様です。
今後、Xクラスの大規模フレアを起こす可能性もあるとのことです。

黒点群は太陽の自転とともに、太陽の中心へと次第に移動してきます。
今後は、CME(太陽ガス放出現象)を伴う活動が発生した場合に、
太陽風の乱れとして地球磁気圏へ影響を及ぼす可能性が大きくなります。

太陽風は、速度400km/秒前後と通常の速度で安定しています。
磁場強度は8nTから5nTにやや弱まっています。
磁気圏への影響を決める南向きの磁場成分は、
13日は-3nT程度の南向きがずっと続いていた様です。
このため、シベリアの磁場データも長時間活動的な変動を観測しています。
変化の規模は800nTに届かない程度で、それほど大きなものではありません。
14日に入って南向き磁場の見られる割合が減りました。
シベリアの磁場データもそれとともに変化が小さくなっています。

ここまでの変化は27日周期の図で、前周期に見られた変化と良く似ています。
磁場強度が下がり始めていますが、続いて速度も弱まり、
やがてセクター境界を迎えるという展開が、明日明後日にかけて予想されます。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT


この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。