宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2005/11/ 9 14:46 更新 太陽風の速度は下がり(440km/秒)、磁気圏は静穏な状態が続いています。 担当 篠原 太陽風の速度はすっかり下がって、440km/秒になりました。 コロナホールの影響域を抜け、ほぼ通常の状態に戻ったと言えます。 太陽風の磁場強度は3nT前後、小振幅の南向き成分も見られていますので、 弱いオーロラ活動は見られているかもしれません。 シベリアの磁場データではほとんど変化が見えていませんが、 これはシベリアが夜の時間帯にはほとんどオーロラ活動が無かったというだけで、 その他の時間帯については他のデータを参照する必要があります。 太陽風の磁場の様子では、シベリアの夜が終わった後に、 小規模のオーロラ活動が起こっただろうと思われます。 コロナホールの影響を抜け、静かになった太陽風ですが、 SOHO EIT284の太陽写真を見ると、太陽の中心から北寄り(上側)に、 細長いコロナホールが延びています。 あと2日ほどすると、今度はこのコロナホールが地球へ影響を及ぼしそうです。 しかし、27日前の太陽風の様子を見ると、速度の変化など目立った影響はみられませんでした。 今回はどうなるでしょうか。 放射線帯の高エネルギー電子は、警戒レベルをやや下がったあたりの、 やや高いレベルを保っていますが、これ以上増加する事はなさそうです。 太陽は概ね静穏です。 小さなCクラスのフレアが発生していますが(820黒点群)、目立った活動ではありません。 このまま穏やかな状態が続くでしょう。 カムチャッカは今日の午後から急に冷え始め、冷たい雨がとうとう雪に変わりました。 窓の外の景色が急速に白っぽくなってきています。 明日の作業は白銀の世界で行う事になるかもしれません。 ここへは、電離層観測のレーダーを設置するために来ています。 雪景色に変わったら25mの高さがあるレーダーのタワーに登って、 真っ白な景色を楽しみたいと思っています。寒そうですが。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|