宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/11/ 3 12:06 更新 コロナホールの影響で、太陽風の速度が上がっています(600km/秒)。変化が1日ほど早まっています。 担当 篠原 3日3時(世界時2日18時)頃から太陽風の速度が上昇を始めました。 SOHO EIT284の太陽写真に見える、コロナホールの影響だと思われます。 600km/秒に達したところで安定しています。 速度の上昇に先立って太陽風磁場の強度も上がっており、10nTを前後しています。 太陽が一回転する、27日前のSOHO EIT284の太陽写真と比較すると、 コロナホールの位置はほぼ同じです。 このため、前周期と同様の太陽風の変化が見られると予想していたのですが、 27日周期の図を見ると、高速風の到来は1日早まっています。 具体的な理由は分かりませんが、興味深い変化です。 前周期では、高速風は4日ほど続きました。 今回、開始が早まっているので、終わりも同様に早まるのか、 終わりは前回と同じ頃になるのか、変化が注目されます。 太陽風磁場の南向きが、短い時間ですが-5〜-10nTの規模で度々出現しています。 速度が上がったこともあり、オーロラ活動をやや活発に起こしています。 シベリアの磁場データを見ると、500nT程度の比較的小規模の変化が観測されています。 太陽風の磁場強度はこれから次第に弱まっていくでしょう。 すると強い南向きは出にくくなりますので、オーロラの規模も比較的小規模なものに留まります。 太陽のフレア活動はほとんどなく、穏やかです。 EIT284で見えていた明るい部分がこちら側に上がってきましたが、 目立った黒点も無く、活動度は低い領域でした。 今後も穏やかな状態が続くでしょう。 今日は、カムチャッカ半島より更新しています。 周囲の山は白く雪をかぶっていますが、今日のところは心配していたほどの寒さではありませんでした。 滞在中に機会があれば、こちらの観測所の風景などをご紹介したいと思います。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC シベリアで観測された3日間の磁場データ 右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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