宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/10/20 12:56 太陽風はやや遅く、穏やかですが、南向き磁場のためにオーロラ活動は見られています。
2005/10/21 13:22 太陽風がとても低速になっています(300km/秒)。磁気圏は静穏です。
2005/10/22 13:22 太陽風に乱れが発生しています。オーロラ活動も活発になっていると思われます。
2005/10/23 09:32 太陽風の乱れは一段落し、オーロラも穏やかになっています。これからコロナホールの影響が見られそうです。
2005/10/24 12:22 太陽風は穏やかで、磁気圏も静かです。これからコロナホールの影響が見られるでしょう。
最新のニュース

2005/10/26 10:53 更新
太陽風の速度がやや上がり(450k/秒)、オーロラ活動が発生しています。

担当 篠原

太陽風の速度が上がって、450km/秒とやや高速になっています。
先日より太陽面に見えていたコロナホールの影響が及び始めたようです。
ACEの観測によると、速度は半日ほどかけてゆっくりと上昇しました。
25日21時(世界時25日12時)頃からは450km/秒でほぼ安定しています。

太陽風の磁場強度も10nTに強まり、
しかも-5nT程度で比較的安定して南向き(赤線がマイナス)を続けています。
このため、磁気圏の活動が活発になっています。
シベリアの磁場変化を見ると、プラス、マイナスと両方に大きく変化しています。
最大と最小の差は800〜1000nTくらいになり、
AE指数で考えると、活発なオーロラ活動が続いている様子です。

残念ながらアラスカは曇っていて、ライブカメラの映像を見ると、
雲の上でオーロラが輝いて周囲が明るくなったりしています。
雲の上ではきれいなオーロラが見えていたのでしょう。

コロナホールは東西に広く延びていましたので、太陽風の乱れはもう数日続くと思われます。
速度がこれ以上大きく上がる事はないと思います。
ACEのデータでは、太陽風の磁場が北寄りの傾向になっているようで、
今後のオーロラ活動がどうなるか注目されます。
ACEデータの赤線がプラス寄りに変化する様になると、オーロラ活動は弱まります。

GOES衛星の観測では、放射線帯の高エネルギー電子密度が上がって、
グラフに変化が見える様になっています。
このところ極端に下がってしまっていましたが、普段の状態に戻った様です。

太陽は現在もとても穏やかです。
X線のグラフは相変わらず最低レベルをたどっています。
黒点はなくなっている様です(写真には817の番号がありますが)。
静かな日がずいぶんと続いています。



シベリアのオーロラ帯の磁場データ。3日分のデータを示しています。右端の3分の1が昨日のデータです。
(c) NICT


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。