宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/10/18 11:49 更新 太陽風の速度は350km/秒へ下がりました。南向き磁場のためオーロラはやや活発でした。 担当 篠原 昨夜の月食はいかがでしたか? 欠ける量が小さいので、どう見えるのか心配でしたが、肉眼でもはっきり分かるほどに欠けて見えました。 あっという間の出来事で、うっかり見逃してしまいそうでした。 太陽風の速度は、予想通り低下に転じ、350km/秒まで下がっています。 だいぶ遅くなっています。 磁場強度は5nTと普通の強さ。 南北成分は南を向いたり、北を向いたり、ゆったりと変化しています。 この影響で、オーロラ活動も太陽風が低速ながらやや活発に活動しているようです。 シベリアの磁場データを見ると、最大で-600nTの変化が見えています。 AE指数では800nT程度の変化が見えていたのではないでしょうか。 シベリアの磁場データでは、昨日、一昨日と、間をあけて活動が大きく見えています。 時刻としては、世界時で8時頃から20時頃にかけてでしょうか。 この頃がこれらの観測点の夜にあたるためです。 地球全体のオーロラ活動を知ろうとすると、シベリア以外に、 ヨーロッパや北米のデータを見る事も必要となります。 AE指数はこれら広く分布した観測点のデータから作成されているのです。 太陽風の速度が下がりましたので、今後のオーロラ活動は小さなものとなるでしょう。 SOHO EIT284の太陽写真を見ると、中心からやや北(上)に小さなコロナホールが見えます。 小さなものですので、たいした影響は見られないでしょう。 位置的には、3日後の21日頃に地球へ影響が及ぶことになります。 今回の変化同様、速度がやや高くなる程度だと思われます。 太陽のフレア活動は現在もとても静かです。 X線のグラフには全く変化が見られません。 黒点も815群がひとつ見えているだけです。 シベリアのオーロラ帯の磁場データ。3日分のデータを示しています。右端の3分の1が昨日のデータです。 (c) NICT SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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