宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 8/27 13:20 太陽風の速度は低下しています(450km/秒)。803黒点群が小規模フレアを起こしています。
2005/ 8/28 12:43 太陽風は通常の速度にもどりました。放射線帯の高エネルギー電子密度の高い状態が続いています。
2005/ 8/29 11:18 803黒点群がM1.6の中規模フレアを起こしています。太陽風、磁気圏は概ね静穏です。
2005/ 8/30 12:53 太陽風は穏やかです。オーロラ活動もほとんどありません。放射線帯の高エネルギー電子が減少しました。
2005/ 8/31 10:35 太陽風の磁場が強まっています。セクター境界が来るようです。
最新のニュース

2005/ 9/ 1 12:06 更新
太陽風の南向き磁場がとても強まり、大きな磁気嵐が発生しました。太陽の中心付近でCMEが発生しています。

担当 篠原

昨日のニュース以降、太陽風の磁場は更に強まり、20nT近くに達しました。
そして、31日20時(世界時31日11時)頃から、それまで北寄りに変化していた太陽風磁場が、
一気に大きく南を向く様に変わりました。
ACEのデータ(赤線)を見ると、-15nTの強い南向き磁場が6時間近く続いています。
南寄りの状態は、強さを弱めながらも更に5時間ほど続いています。

この影響で、オーロラ活動がとても活発になり、
1000nTから1500nTを越えるような大きな変化がAE指数で観測されています。
また、強い南向きが長時間続いたため、磁気嵐も発生しています。
沖縄の磁場データでは、静穏レベルから-130nT近く磁場強度が減少しているのが観測されました。
磁場のグラフが下へ下がるほど、磁気嵐は大きく発達しています。
京都大学のDst指数の速報値では-170nTの変化を記録しており、大きな磁気嵐が発生していた事が分かります。

太陽風磁場の強い南向きは終わり、現在は普通の状態に戻っています(南を向いたり北を向いたりしています)。
一方で、コロナホールの影響による高速太陽風が現れています。
現在、速度は500km/秒近くになっています。
太陽風南北磁場の状況に応じて、オーロラ活動は現在も続いています。

太陽ではCME(太陽ガスの放出現象)が発生しています。
31日19時半(世界時31日10時半)に803黒点群でC2.0の小規模フレアが発生しました。
フレアとしては小さな規模だったのですが、長時間継続するタイプのフレアで、
その後、SOHOの観測でCMEが発生していることが分かりました。
今日の1枚目の写真で動画を掲載します。
今回は趣向を変えて、LASCO C2カメラとC3カメラをつなげて動画にしています。
赤い色がC2の写真です。太陽により近い部分のCMEの様子が見えます。
そして、青い写真はC3です。太陽から遠い領域まで写っています。
まだ、発生直後なのでCMEが広がる途中までしか撮影されていません。
明日になれば、更に時間の長い動画が作れるでしょう。

太陽の中心付近でCMEが発生しているため、地球に直進する状態で高速の太陽ガスが飛んで来ています。
9月2日の夜から3日にかけて、高速の太陽風がやって来ることになるでしょう。
太陽風の磁場が南を向く程度によって、オーロラ活動が活発化したり、磁気嵐が発生することになります。
高速風到来後の変化に注目してください。



SOHO LASCO C2、C3カメラが捉えた、9月1日のCME(太陽ガスの放出現象)。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。