宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 8/26 12:33 磁気嵐は終息に向かっています。太陽風は現在も高速ですが、磁気圏は通常の活動度に戻っています。
2005/ 8/27 13:20 太陽風の速度は低下しています(450km/秒)。803黒点群が小規模フレアを起こしています。
2005/ 8/28 12:43 太陽風は通常の速度にもどりました。放射線帯の高エネルギー電子密度の高い状態が続いています。
2005/ 8/29 11:18 803黒点群がM1.6の中規模フレアを起こしています。太陽風、磁気圏は概ね静穏です。
2005/ 8/30 12:53 太陽風は穏やかです。オーロラ活動もほとんどありません。放射線帯の高エネルギー電子が減少しました。
最新のニュース

2005/ 8/31 10:35 更新
太陽風の磁場が強まっています。セクター境界が来るようです。

担当 篠原

太陽風の磁場強度が上昇しています。
昨日は5nTの普通の大きさだったのですが、31日3時(世界時30日18時)ころから変化が始まり、
次第に磁場強度が強まって、10nTに上がっています。
27日周期の図を参考にすると、そろそろセクター境界が来るのではないでしょうか。
太陽風の磁場の方向も、不安定になっています。
セクター境界とは、太陽風の磁場の大まかな方向が切り替わる現象で、
現在は「地球から太陽方向」になっているのが、これから「太陽から地球方向」に反転する見込みです。
この切り替わり自体は宇宙天気に対して大きな影響はないのですが、
境界を挟んで、太陽風の状態が変化する事があり、それによってオーロラ活動も変化することがあります。

太陽風の速度には目立った変化はなく、350〜400km/秒でやや遅めの状態が続いています。
しかし、この後、コロナホールの影響で、速度もいくらか上昇するかもしれません。
SOHO EIT284の太陽写真では、コロナホールが地球へ影響を及ぼし始める、目安の位置に達しています。

いまのところ、オーロラ活動は穏やかです。
磁場強度は強まっていますが、南向きがあまり現れていないということと、
速度も遅めであるということが重なっているからでしょう。
磁場強度が強まっているため、やがて大きな南寄りが現れるようなことになるかもしれません。
その場合は、オーロラ活動もある程度活発になるでしょう。

放射線帯の高エネルギー電子が、再び増加の傾向を示しています。
まだ警戒ラインには達していませんが、明日以降の変化に注意が必要でしょう。

太陽では、806黒点群が小さなCクラスフレアを起こしていますが、やや落ち着いた状態になっています。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。