宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 8/22 11:43 昨夜より太陽風の速度が上昇して乱れています。今朝、M2.8の中規模フレアが発生しました.
2005/ 8/23 10:53 昨夜、M5.6の中規模フレアが発生しました。太陽放射線が増加しています。CMEのため、明日以降太陽風が乱れるでしょう。
2005/ 8/24 11:43 22日のCMEによる高速太陽風がまもなく到来すると思われます。昨夜M2.7の中規模フレアが発生しました。
2005/ 8/24 19:44 CMEによる太陽風の乱れが来ました。非常に強い南向き磁場(-60nT)を運んできて、強い磁気嵐を起こしています。
2005/ 8/25 11:43 強い南向き磁場のため、大規模な磁気嵐が発生しました。太陽風は高速ですが磁場強度は下がり、磁気圏は落ち着きつつあります。
最新のニュース

2005/ 8/26 12:33 更新
磁気嵐は終息に向かっています。太陽風は現在も高速ですが、磁気圏は通常の活動度に戻っています。

担当 篠原

一昨日、-60nTの大変強い太陽風南向き磁場の影響で、
-250nTの磁場減少を伴う磁気嵐が発生しましたが、
その後は太陽風の状態も落ち着き、磁気嵐も終息に向かっています。
沖縄の磁場データは、静穏レベル(青線)から-50nTくらいにまで磁場強度が戻っています。

spaceweather.comが、今回の磁気嵐によって各地で観測されたオーロラを紹介しています。
コロラド州に続いて、ユタ州、ミシガン州、オーストラリアもあります。
どうぞご覧下さい。

ACE衛星の観測では、太陽風の速度は現在も600km/秒と速い状態が続いています。
しかし、磁場強度は5nTを切るほどに弱まっています。
磁気圏を活動的にする、南向きの成分も頻繁に現れていますが、
-3〜-5nTと普通の強度で、磁気圏も通常レベルの活動度に戻っています。
AE指数を見ると、500〜1000nTのよく見られるレベルの変化が発生しています。

ACEのデータで、25日22時(世界時25日13時)に、小さな変化が見えています。
磁場強度が少し強まり、密度と速度にも小幅の増加が見られています。
これは3番目の、23日23時(世界時23日14時)に発生したM2.7の中規模フレアによるものではないでしょうか。
CMEのガスの吹き出しがかなり横を向いていたので、地球へはほとんど影響が無かったようです。

太陽風はこれから次第に速度を下げ、穏やかになっていくでしょう。

放射線帯の高エネルギー電子が、一気に密度を増やしています。
警戒レベルを軽く越えるほどに増加しています。
衛星の運用では注意が必要でしょう。

一方、太陽放射線(非常に高速のプロトン粒子)は順調に減少を続けています。
1PFUも切っています。

太陽では、798黒点群と入れ替わる様に、803黒点群が東から上ってきました。
この群が、昨日25日13時半(世界時25日4時半)にM6.4の中規模フレアを起こしました。
引き続き、中規模クラスのフレア活動を続ける可能性があります。
今後の活動ぶりが注目されます。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。