宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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27日周期 (NICT)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 8/21 12:54 太陽風は穏やかです。オーロラ活動もほとんど見られません。
2005/ 8/22 11:43 昨夜より太陽風の速度が上昇して乱れています。今朝、M2.8の中規模フレアが発生しました.
2005/ 8/23 10:53 昨夜、M5.6の中規模フレアが発生しました。太陽放射線が増加しています。CMEのため、明日以降太陽風が乱れるでしょう。
2005/ 8/24 11:43 22日のCMEによる高速太陽風がまもなく到来すると思われます。昨夜M2.7の中規模フレアが発生しました。
2005/ 8/24 19:44 CMEによる太陽風の乱れが来ました。非常に強い南向き磁場(-60nT)を運んできて、強い磁気嵐を起こしています。
最新のニュース

2005/ 8/25 11:43 更新
強い南向き磁場のため、大規模な磁気嵐が発生しました。太陽風は高速ですが磁場強度は下がり、磁気圏は落ち着きつつあります。

担当 篠原

昨夕、24日17時半(世界時24日8時半)より、太陽風磁場が非常に強まり(60nT)、
更に、-60nTに達する大変強い南向き磁場が現れました。
太陽風の速度も650km/秒と高速になり、磁気圏が一気に活動的になりました。

AE指数のグラフを見ると、24日19時(世界時24日10時)頃に3000nTのグラフいっぱいに
たいへん激しい変動が記録されています。
この頃は、オーロラの活動領域が通常のオーロラ帯から低緯度側に大きく広がっていて、
もはや通常の指数測定ができない状態になっていたでしょう。

太陽風の非常に強い南向きは1時間半程度と短時間でしたが、強度が非常に強かったため、
激しい磁気嵐も発生しました。
沖縄の磁場データを見ると、静穏レベルの青線から-250nTを越える磁場の減少が観測されています。
この磁場強度の低下は、地球の周囲にリング状の電流系が発達する事で発生します。
従って、グラフが下がれば下がるほど、磁気嵐が発達していることを意味します。
京都大学のDst速報値でも、-250nT程度の磁場の変化が観測されています。

spaceweater.comでは、
アメリカ合衆国中部のコロラド州で撮影されたオーロラが掲載されていました。
オーロラが極域からかなり広い範囲に広がっていた事を示しています。
これに続いて、今後続々とオーロラの観測報告が掲載されるのではないでしょうか。

太陽風のデータを見ると、25日5時半(24日20時半)にも、新しい速度変化が観測されています。
これが2つめのCMEによる太陽風の乱れではないでしょうか。
速度が600km/秒から700km/秒に上昇しましたが、磁場強度は20nTから10nTに弱まっています。
現在、ACEの磁場データの縦軸がとても広くなってしまっていて、小さな変化が見にくくなっています。
弱いながらも磁場が南向きにもなっているようで、
AE指数によるとオーロラ活動は現在も500〜1000nTの規模で活発に続いているようです。

昨夜の60nTがあったため、現在の状況が小さく見えてしまいますが、
現在も太陽風は速度650km/秒と高速であり、磁場強度も10nT程度あります。
通常レベルの活発なオーロラ活動が続く条件は保っていますので、
引き続き太陽風の状態に注意してください。
23日23時(世界時23日14時)のM2.7中規模フレアによるCMEの影響が、
今夜から明日にかけて到来する可能性もあります。
ただし、太陽ガスは斜め方向に吹き出していますので、影響は小さくなると思います。

一連の騒動を起こした、798黒点群は太陽の西に没してしまいました。
一方、新しい黒点群が東の端に見えてきました。
どのような活動度の群なのでしょうか。

太陽放射線は次第に強度が下がり、現在は10PFUを切っています。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。