宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 8/16 10:20 更新 太陽風が高速になっています。コロナホールの影響域に入ったようです。磁気圏活動が活発になる可能性があります。 担当 篠原 太陽のコロナホールから吹き出している高速太陽風の領域に、地球が入ったようです。 16日2時(15日17時)頃から太陽風の速度が上昇し、550km/秒と高速になっています。 SOHO EIT284の太陽写真を見ると、 太陽の中心からやや西寄り(右寄り)に暗い穴のようなものが見えています。 ここはコロナホールと呼ばれ、太陽の磁場が宇宙空間に向かって開いている場所です。 磁場の広がりに乗って、高温の太陽ガスが宇宙空間に向かって吹き出しています。 ホースで庭に水をまく様に、 太陽系全体に向かって速度の速い太陽風をまき散らしている場所と考えてください。 熱いガスが外へ逃げ出しているために、見た目は暗く見えているのです。 ちょうど今日から、地球がここから吹き出している太陽風の領域に入ったのです。 27日周期の図で見てみると、高速風の到来は前周期よりもやや早まっている感じです。 太陽風磁場の強度は5〜10nTにいくらか強まっています(ACE衛星の図の白線)。 ここまでは北寄りに推移しており(ACEの図の赤線がプラスにかたよっている)、 地球の磁気圏への影響は小さなままです。 オーロラの活動を示す、AE指数のグラフにはまだ目立った変化は現れていません。 27日周期の図によると、 むしろこれから太陽風磁場が南北に揺れ始め、磁気圏活動を活発にしたというのが前回の変化でした。 ですので、今日から明日にかけて同様の変動が見られるかもしれません。 太陽風の速度とともに、磁場の南北成分の変化に注目して下さい。 ACEの図の赤線がマイナスに振れだすと、オーロラ活動が活発になります。 太陽の黒点群は2つに増えています。 798群という新しい番号が太陽写真に付けられています。 797群、798群どちらも穏やかで、フレア活動は見られていません。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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