宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 8/14 08:29 更新 太陽風磁場が非常に強まりました(最大25nT)。しかし、北向きだったので、磁気圏はおおむね静穏です。 担当 篠原 13日11時(世界時13日2時)頃から、太陽風に乱れが発生しました。 太陽風の密度が10個/ccに急に増加しました。 それとともに、速度が350km/秒から420km/秒に増加し、 その後更に上昇して、現在は550km/秒まで上昇しています。 また、磁場強度がぐんぐん増加を始め、こちらは最大25nTにまで大きく強まりました。 磁場強度が最大に達した頃、13日19時(世界時13日10時)に太陽風磁場のセクター境界を越えています。 太陽風磁場の大まかな方向が「太陽から地球方向」から「地球から太陽方向」へ切り替わる現象です。 今回の太陽風の乱れは、このセクター境界と関係がありそうです。 セクターの切り替わりが来る事は、周期性から予想していましたが、 ここまで太陽風が大きく乱れるとは考えていませんでした。 地球の磁気圏への影響度は、太陽風磁場が南を向くかどうかで決まります(ACEの赤線がマイナスになる)。 昨日の太陽風の乱れでは、太陽風磁場の強まった時間帯には北を向いていました(赤線がプラス)。 このため、磁気圏へのエネルギーの流れ込みはほとんどなく、 AE指数のグラフにはほとんど変化が見られません。 太陽風磁場は、磁場強度が下がった後で-3nT程度南を向くようになっています。 この影響で、AE指数のグラフでも最後の部分でオーロラの活動が見えています。 これから、太陽風の速度は緩やかに低下して、次第に静穏な状態に戻っていくと思われます。 また、3日後くらいにコロナホールによる次の高速太陽風が地球にやってくるでしょう。 太陽面では797黒点群がやや成長している様ですが、小規模です。 その他に黒点群はなく、フレア活動は穏やかです。 ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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