宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
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太陽黒点 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 8/ 9 14:58 太陽風はやや高速です(500km/秒)が、磁気圏は概ね静穏です。太陽の黒点群は活動をすっかり弱めています。
2005/ 8/10 13:12 太陽風は通常の速度に下がりました(420km/秒)。オーロラ活動は小規模の活動が見られています。
2005/ 8/11 11:48 太陽風の強い南向き磁場の影響で、磁気圏が乱れました。現在は穏やかになっています。
2005/ 8/12 13:17 太陽風の速度は340km/秒へ下がり、磁気圏はとても穏やかです。
2005/ 8/13 08:19 太陽風は低速で、地球の磁気圏は穏やかです。太陽のフレア活動も穏やかです。
最新のニュース

2005/ 8/14 08:29 更新
太陽風磁場が非常に強まりました(最大25nT)。しかし、北向きだったので、磁気圏はおおむね静穏です。

担当 篠原

13日11時(世界時13日2時)頃から、太陽風に乱れが発生しました。
太陽風の密度が10個/ccに急に増加しました。
それとともに、速度が350km/秒から420km/秒に増加し、
その後更に上昇して、現在は550km/秒まで上昇しています。
また、磁場強度がぐんぐん増加を始め、こちらは最大25nTにまで大きく強まりました。

磁場強度が最大に達した頃、13日19時(世界時13日10時)に太陽風磁場のセクター境界を越えています。
太陽風磁場の大まかな方向が「太陽から地球方向」から「地球から太陽方向」へ切り替わる現象です。
今回の太陽風の乱れは、このセクター境界と関係がありそうです。

セクターの切り替わりが来る事は、周期性から予想していましたが、
ここまで太陽風が大きく乱れるとは考えていませんでした。

地球の磁気圏への影響度は、太陽風磁場が南を向くかどうかで決まります(ACEの赤線がマイナスになる)。
昨日の太陽風の乱れでは、太陽風磁場の強まった時間帯には北を向いていました(赤線がプラス)。
このため、磁気圏へのエネルギーの流れ込みはほとんどなく、
AE指数のグラフにはほとんど変化が見られません。

太陽風磁場は、磁場強度が下がった後で-3nT程度南を向くようになっています。
この影響で、AE指数のグラフでも最後の部分でオーロラの活動が見えています。

これから、太陽風の速度は緩やかに低下して、次第に静穏な状態に戻っていくと思われます。
また、3日後くらいにコロナホールによる次の高速太陽風が地球にやってくるでしょう。

太陽面では797黒点群がやや成長している様ですが、小規模です。
その他に黒点群はなく、フレア活動は穏やかです。



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。