宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 8/ 4 11:53 794黒点群が活動度を増しています。太陽風、磁気圏は概ね穏やかです。
2005/ 8/ 5 10:59 太陽風は概ね静穏です。磁気圏では小規模のオーロラ活動が続いています。
2005/ 8/ 6 09:21 太陽風の速度がやや上昇しています。コロナホールの影響と思われます。太陽のフレア活動はやや落ち着いています。
2005/ 8/ 7 09:30 太陽風の速度が一段と上昇しています(650km/秒)。オーロラも活発に活動しています。
2005/ 8/ 8 12:20 高速太陽風はピークを過ぎ、低下しています。放射線帯高エネルギー電子が増加しています。
最新のニュース

2005/ 8/ 9 14:58 更新
太陽風はやや高速です(500km/秒)が、磁気圏は概ね静穏です。太陽の黒点群は活動をすっかり弱めています。

担当 篠原

太陽風の速度は500km/秒前後のやや高速を保っています。
時々、550km/秒に上がったり、下がったりする乱れが発生していますが、
大きな乱れではありません。
磁場強度は、5nTをやや越えるくらいの値で比較的安定しています。

太陽風磁場が南向きになる(ACE衛星の図で、赤線がマイナスになる)と、
地球の磁気圏にエネルギーが流れ込むのですが、
今日のACEの図では、大きく南を向いている(マイナスを向いている)時間帯はありません。
このため、オーロラの活動度を示すAE指数のグラフを見ても、大きな変化はありません。
500nT弱の小さな活動がいくつか見られるだけです。

昨日のニュースで、7日14時(世界時7日5時)頃にフィラメント消失が見られたとお伝えしましたが、
目立ったCME(太陽ガスの放出現象)は発生していません。
いくらかはガスが吹き出しているようにも見えますので、明日の夜から明後日にかけて、
太陽風に乱れが見られるかもしれません。
7日21時(世界時7日12時)のC1.4フレアでは、きれいにCMEが飛び出していく様子が見えています。
ただ、横方向に飛んでいますので、地球への影響はないでしょう。

太陽風は、今後次第に速度を下げ、穏やかな状態になると思われます。
オーロラなどの磁気圏活動は一段と静かになるでしょう。
SOHO EIT284の太陽写真には、ど真ん中に小さくコロナホールの様な暗い部分が見えています。
規模が小さいのであまり影響はなさそうです。
影響が見られるとすると、12日くらいになるでしょう。

放射線帯の高エネルギー電子は、現在も高いレベルを保っています。
衛星の運用などでは引き続き注意が必要でしょう。
磁気圏が静穏になると、この電子はゆっくりとしか減少しません。
数日間にわたって、現在の状態が続く可能性があります。

太陽では、792黒点群は西に没しつつあり、794群は規模を縮小しています。
GOES衛星のX線データは、バックグラウンドのレベルが下がってきており、
全体的な太陽の活動レベルが下がっている事を示しています。
太陽のフレア活動は、このまま穏やかな状態が続くでしょう。




SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

8/ 7 14:42 UT

8/ 7 15:42 UT

8/ 7 16:42 UT

8/ 7 18:42 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。