宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 8/ 1 13:32 太陽風が一時的に乱れ、オーロラが活発になりました。CMEの影響はまだこれからと思われます。
2005/ 8/ 2 13:00 CMEの影響で、太陽風が高速になりました。磁気圏はやや活発になった程度でした。
2005/ 8/ 3 13:24 太陽風はやや高速ですが、磁場が北向きだったため磁気圏は穏やかです。792, 794黒点群が活動的になっています。
2005/ 8/ 4 11:53 794黒点群が活動度を増しています。太陽風、磁気圏は概ね穏やかです。
2005/ 8/ 5 10:59 太陽風は概ね静穏です。磁気圏では小規模のオーロラ活動が続いています。
最新のニュース

2005/ 8/ 6 09:21 更新
太陽風の速度がやや上昇しています。コロナホールの影響と思われます。太陽のフレア活動はやや落ち着いています。

担当 篠原

6日0時(世界時5日15時)頃から、太陽風の速度が緩やかに上昇を始めました。
現在は520km/秒と、やや高速になっています。
これは、SOHO EIT284の太陽写真で、
西側(右側)の端に近づいているコロナホールの影響ではないかと思われます。
速度はまだいくらか上がりそうですが、大きく上昇をすることはないでしょう。

太陽風の磁場強度も、速度上昇にやや先立つ形で始まっていました。
現在は10nT近くに強まっています。
速度の上昇が始まった頃から、南向きの傾向を持つようになっています。
-5nT程度の南向き磁場が頻繁に現れており、オーロラ活動が刺激を受けています。
AE指数のグラフを見ると、800nT規模の活動が発生しています。
今後も、同様の活動が続きそうです。

コロナホールの規模から考えて、今回の高速風はそれほど長くは続かないでしょう。
ですが、SOHO EIT284の太陽写真を見ると、別のコロナホールが、
太陽の中心付近に細長く見えています。
この影響が明日7日の夜以降に地球に及びそうです。

一方、5日16時(世界時5日7時)に、792黒点群でC2.8の小規模フレアが発生しました。
継続時間の長いタイプのフレアで、CME(太陽ガスの放出現象)を起こしています。
この影響もまた、明後日の7日頃にやってきそうです。
太陽風の速度が上昇して、オーロラ活動が活発になるなどの乱れが発生する可能性があります。

792、794の両黒点群が太陽の真ん中あたりに見えていますが、
フレアの活動度としては低下傾向にあるようです。
GOES衛星のX線グラフを見ると、フレアの発生頻度とピークの高さが下がってきています。
それでも、中規模クラスのフレアを起こす可能性はある様です。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。