宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
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太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 7/20 11:45 太陽風の速度上昇が始まっています。今後、太陽風の状況によって、磁気圏が活発に乱れる可能性があります。
2005/ 7/21 10:19 高速の太陽風が続いています(550km/秒)。磁気圏のオーロラ活動も活発です。太陽は無黒点が続いています。
2005/ 7/22 11:06 太陽風の速度はもう一段上昇しています(600km/秒)。オーロラも活動的です。
2005/ 7/23 13:20 高速風は続いていますが、徐々に速度を落とし始めています。オーロラ活動はやや活発です。
2005/ 7/24 09:16 太陽風の速度は下がりました(400km/秒)。磁気圏も穏やかです。太陽面に小さい黒点が見えています。
最新のニュース

2005/ 7/25 12:40 更新
太陽風は低速で(300km/秒)、磁気圏は穏やかです。

担当 篠原

SOHO衛星のLASCO C3カメラで面白い写真が撮影されていました。
太陽に向かって飛び込んで行く、小さな彗星の様子です。
このカメラは、太陽からプラズマのガスが噴き出す様子を観測するために使われています。
しかし、観測器としては普通の光学望遠鏡ですので、様々な天体も同時に写っているのです。
今日の1枚目の写真は、太陽付近を切り取って1日分を動画にしたものです。
太陽は左上の白丸です。
右下から、小さな点に見える彗星が近づいて来て、太陽に向かって飛び込んで行きます。
よく見ると、細い小さな尾も見えます(線香花火の最後の火を思い出しました)。
このような小さな彗星は、LASCOカメラではしばしば撮影されています。

太陽風の速度は一段と低下して、300km/秒付近に下がっています。
密度が急に増えたり、磁場強度が小刻みに変化したりしていますが、
速度が遅いこともあり、磁気圏への影響はほとんど見られませんでした。
オーロラ活動の指標であるAE指数のグラフは、ほとんど変化が見られません。

このまま穏やかな日が、これから4日程度続きそうです。
SOHO EIT284の太陽写真を見てください。
太陽の中心のやや東(左)に小さなコロナホール(黒く穴の様に見えている部分)があります。
これが、明日になると太陽の中心線に達しそうですので、
その更に3日後、7月29日くらいから、太陽風の乱れとして地球に影響が及びそうです。

太陽が同じ面を地球に向けていた、27日前の変化を参考にすると、
前回は、速度が最高で600km/秒くらいに上がっています。

放射線帯の高エネルギー電子は、警戒ラインのやや下でとまったままです。
これ以上の密度の上昇はないでしょう。

太陽面は791黒点群が見えています。
こちらも穏やかな状態が続きそうです。
X線のグラフも、低いところに止まったままです。



SOHO衛星LASCO C3カメラが観測した,太陽に飛びこむ小さな彗星。世界時7月22日10時〜23日10時。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。