宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 7/21 10:19 更新 高速の太陽風が続いています(550km/秒)。磁気圏のオーロラ活動も活発です。太陽は無黒点が続いています。 担当 篠原 コロナホールによる高速太陽風が続いています。 SOHO EIT284の太陽写真をご覧ください。 太陽の右側半分のところに黒い穴が開いています。 ここは太陽の磁場が外側へ向かって開いている場所です。 高温の太陽ガスが開いた磁場に沿って外側へ吹き出しているため、周囲よりも暗く見えているのです。 ここをコロナホールと呼んでいます。 高速太陽風の吹き出し口になっている領域です。 この穴から吹き出した太陽風は3日ほどかけて地球へやってきます。 ガスはまっすぐ吹き出しますので、 本当は穴が太陽の中心に見えている時に、地球へ向かってガスが飛び出しているのですが、 距離が遠いため、ガスが地球へ来るまでに太陽が1/8ほど自転してしまいます。 ですので、今日の写真の様に、コロナホールが太陽の右側の真ん中付近に見える頃に、 高速の太陽風が地球へやってくるのです。 コロナホールは現在まさにこの位置にあります。 コロナホールの広がりを考えると、明日、明後日くらいまで高速の太陽風が続きそうです。 ACE衛星の観測では、現在の太陽風の速度は550km/秒。 磁場強度は10nTとやや強めです。 このため、南向き成分や東西成分が大きくなりやすく、オーロラ活動を刺激しています。 AE指数を見ると、1000nTや800nT規模の活発な活動が観測されています。 高速風はまだ続きますので、引き続き現在のような状態が続きそうです。 太陽は真っ白の無黒点写真になっています。 GOES衛星のX線データはほとんど最低レベルを横ばいしている状態です。 太陽はとても穏やかです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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