宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 7/23 13:20 更新 高速風は続いていますが、徐々に速度を落とし始めています。オーロラ活動はやや活発です。 担当 篠原 600km/秒に達していた太陽風の速度(ACEの図の黄色線)は、低下に転じつつあるようです。 微妙な変化ですが、23日7時(世界時22日22時)頃からゆっくり低下して、 現在は550km/秒になっています。 磁場強度(ACEの図の白線)は5nTから更に弱まって、3nTに下がっています。 このことからも、地球が高速風領域から抜け始めている事が予想されます。 太陽風磁場の南北成分(ACEの図の赤線)は、ひんぱんに南北に(プラス・マイナスに)変化しています。 このため、磁気圏を活動的にしていますが、強度そのものが弱いため、 オーロラ活動はやや活発という程度です。 オーロラの指標であるAE指数の図を見ると、500nT前後の小規模な変化が見えています。 これから、太陽風の速度はどんどん下がって行くと思われます。 明日には通常の速度(400km/秒程度)になっているのではないでしょうか。 SOHO EIT284の太陽写真(黄色の写真)の、真ん中やや下に黒い穴があいています。 これはコロナホールと呼ばれる穴で、ここから速度の速い太陽風が吹き出しています。 27日前のデータを参考にすると、前回(27日前)このコロナホールが地球に向いた時は、 太陽風には影響は全く見られませんでした。 これは、コロナホールが下に寄りすぎていて、吹き出した太陽風が地球に当たらなかったためと思われます。 今周期も同様の変化をたどると思いますが、明日、明後日にいくらか影響が来るかもしれません。 GOES衛星の観測によると、放射線帯の高エネルギー電子密度が増加しています。 今日の時点でGOES10が警戒ラインの10の4乗の線に達しています。 明日以降、更に増える可能性がありますので、注意してください。 太陽面は今日も無黒点状態です。 のっぺりとした写真で、太陽は何もないかのようです。 X線のグラフを見ると、背景レベルの増加が始まっています。 太陽の東側(左側)から新しい黒点群がやってくる兆候でしょう。 どんな黒点群が上がって来るのでしょうか。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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