宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 6/29 10:06 更新 太陽風、磁気圏ともに静穏です。コロナホールが太陽の中央に達しました。 担当 篠原 結局、CMEの影響はほとんど見られませんでした。 あるいは、太陽の反対側で発生したのでしょうか。 ちょうどこのCMEに先立つタイミングで小規模フレアが発生し、 SOHO EIT195の太陽写真でもCMEを飛ばしそうな活動が見られたので、 こちらの面で発生したと考えたのですが、どうだったのでしょうか。 現在の太陽風は、速度400km/秒、磁場強度5nTと通常の状態です。 オーロラの活動度を示すAE指数のグラフには、ほとんど変化が見られず、 磁気圏も静穏な状態が続いています。 放射線帯の高エネルギー電子の密度は、昨日を最大として、減少に転じています。 既に、警戒ラインを割っています。 SOHO衛星のEIT284カメラの太陽写真を見ると、 大きなコロナホールがいよいよ太陽の中心に達しました。 今、ちょうどここから吹き出している高速の太陽風が、約3日かけて地球にやってきます。 7月2日頃から、コロナホールの影響が及ぶ事になりそうです。 27日周期の図を見ると、前周期の世界時6月4日の後半から太陽風の速度が上がっています。 これは日本時間では6月5日に入った頃でしょう。 その前に、6月4日の前半から太陽風の磁場強度が強まり、セクター境界を越えています。 コロナホールの位置から考えて、今周期も同様の変化をたどるとすると、 図の世界時7月1日前半(日本時間で7月1日の昼頃)から、太陽風磁場に変化が始まり、 世界時7月1日中頃(日本時間7月1日夜)にセクター境界を越え、 世界時7月1日後半(日本時間7月2日に入った頃)から太陽風の速度が上昇する、 と予想されます。 こんなに都合良く一致する訳ではありませんが、大まかにはこういう流れとなるでしょう。 磁気圏への影響度は、太陽風磁場の南向き成分で大きく決まります。 南向きが強まると、オーロラ活動が活発化したり、磁気嵐が発生したりします。 一方、北向き主体だと、たいした影響は発生しません。 前周期の高速風では、ある程度活発なオーロラ活動が見られたようです。 太陽面では、781黒点群が姿を見せています。 小規模な黒点群の様です。 この群は、こちら側に回り込んでくる前にフレア活動を見せていましたが、 現在は穏やかになっている様子です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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