宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 6/24 12:33 コロナホールの影響で、太陽風の速度が上昇しています(500km/秒)。磁気圏活動も活発です。
2005/ 6/25 13:06 太陽風はやや高速(500km/秒)ですが、磁気圏はだいぶ静穏になっています。次のコロナホールが正面に見えています。
2005/ 6/26 13:23 太陽風の速度がもう一段上昇しました(600〜650km/秒)。オーロラがやや活発です。CMEが発生しています。
2005/ 6/27 18:23 太陽風の速度が下がり、磁気圏は穏やかになっています。明日、CMEによる太陽風の乱れが発生しそうです。
2005/ 6/28 12:35 太陽風は穏やかで、磁気圏は静穏です。これから、太陽風に乱れが発生するかもしれません。
最新のニュース

2005/ 6/29 10:06 更新
太陽風、磁気圏ともに静穏です。コロナホールが太陽の中央に達しました。

担当 篠原

結局、CMEの影響はほとんど見られませんでした。
あるいは、太陽の反対側で発生したのでしょうか。
ちょうどこのCMEに先立つタイミングで小規模フレアが発生し、
SOHO EIT195の太陽写真でもCMEを飛ばしそうな活動が見られたので、
こちらの面で発生したと考えたのですが、どうだったのでしょうか。

現在の太陽風は、速度400km/秒、磁場強度5nTと通常の状態です。
オーロラの活動度を示すAE指数のグラフには、ほとんど変化が見られず、
磁気圏も静穏な状態が続いています。

放射線帯の高エネルギー電子の密度は、昨日を最大として、減少に転じています。
既に、警戒ラインを割っています。

SOHO衛星のEIT284カメラの太陽写真を見ると、
大きなコロナホールがいよいよ太陽の中心に達しました。
今、ちょうどここから吹き出している高速の太陽風が、約3日かけて地球にやってきます。
7月2日頃から、コロナホールの影響が及ぶ事になりそうです。

27日周期の図を見ると、前周期の世界時6月4日の後半から太陽風の速度が上がっています。
これは日本時間では6月5日に入った頃でしょう。
その前に、6月4日の前半から太陽風の磁場強度が強まり、セクター境界を越えています。
コロナホールの位置から考えて、今周期も同様の変化をたどるとすると、
図の世界時7月1日前半(日本時間で7月1日の昼頃)から、太陽風磁場に変化が始まり、
世界時7月1日中頃(日本時間7月1日夜)にセクター境界を越え、
世界時7月1日後半(日本時間7月2日に入った頃)から太陽風の速度が上昇する、
と予想されます。
こんなに都合良く一致する訳ではありませんが、大まかにはこういう流れとなるでしょう。

磁気圏への影響度は、太陽風磁場の南向き成分で大きく決まります。
南向きが強まると、オーロラ活動が活発化したり、磁気嵐が発生したりします。
一方、北向き主体だと、たいした影響は発生しません。
前周期の高速風では、ある程度活発なオーロラ活動が見られたようです。

太陽面では、781黒点群が姿を見せています。
小規模な黒点群の様です。
この群は、こちら側に回り込んでくる前にフレア活動を見せていましたが、
現在は穏やかになっている様子です。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。