宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 6/24 12:33 更新 コロナホールの影響で、太陽風の速度が上昇しています(500km/秒)。磁気圏活動も活発です。 担当 篠原 昨日、太陽風磁場が強まり(20nT)、大きな南向き成分(-20nT)が続いたため、 磁気圏の活動がとても活発になりました。 オーロラ活動の指数であるAE指数は1000〜1500nTの変化に達し、 Dstも-100nT程度の減少が発生して、弱い磁気嵐になっていた様です。 この時点では、太陽風の速度は350km/秒と遅かったのですが、 磁場がとても強まったため、乱れも大きくなった様です。 その後、太陽風の速度が上昇し始め、現在は500km/秒に上がっています。 地球がコロナホールによる高速風領域に入ったのでしょう。 一方、磁場強度は弱まり、7nTくらいに下がっています。 磁場の南北成分は小刻みに揺れていて、南向きも頻繁に現れています。 磁気圏の活動度として、AE指数を見てみると、 南向き磁場が弱まったため、昨日ほどの大きな変化はなくなっていますが、 500〜1000nTの活発な活動が続いています。 一方、Dst指数は既に回復を始めています。 磁気嵐状態は終わりつつあります。 SOHO衛星の観測が止まっているため、コロナホールの様子がよくわからなくなっています。 GOES衛星のX線画像から、状況を考察してみます。 今日の1枚目の写真は、X線画像を強調して、コロナホールを見やすくしたものです。 2枚目は27日前の、太陽が同じ面を地球に向けていた頃のEIT284の写真です。 どちらの写真でも、太陽面の右側半分にコロナホール(やや暗くなっている領域)が見えています。 これが、現在の高速風をもたらしているのでしょう。 この様子では、高速風はもう2日程度続きそうです。 一方、太陽の左下にもコロナホールが見えています。 このコロナホールもまた、どちらの写真にも見えていますが、 前周期はこのコロナホールの影響はほとんど見られませんでした。 今回はどうなるでしょうか。 太陽はとても穏やかです。 780黒点群は規模がすっかり小さくなっています。 GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。24日10時 (世界時24日1時)。 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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