宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
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沖縄磁場変動 (NICT)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 6/19 16:52 太陽風の速度は下がり、地球磁気圏は静穏になっています。
2005/ 6/20 12:46 太陽風は通常の状態で、磁気圏も静かです。779,780黒点群が小刻みな活動を続けています。
2005/ 6/21 19:56 太陽風は速度が一段と下がり(350km/秒)、磁気圏も穏やかな状態です。
2005/ 6/22 17:53 太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。セクターの切り替わりが起きています。
2005/ 6/23 21:59 太陽風の磁場がとても強まり、磁気嵐が発生しています。速度もやや上がっています。
最新のニュース

2005/ 6/24 12:33 更新
コロナホールの影響で、太陽風の速度が上昇しています(500km/秒)。磁気圏活動も活発です。

担当 篠原

昨日、太陽風磁場が強まり(20nT)、大きな南向き成分(-20nT)が続いたため、
磁気圏の活動がとても活発になりました。
オーロラ活動の指数であるAE指数は1000〜1500nTの変化に達し、
Dstも-100nT程度の減少が発生して、弱い磁気嵐になっていた様です。
この時点では、太陽風の速度は350km/秒と遅かったのですが、
磁場がとても強まったため、乱れも大きくなった様です。

その後、太陽風の速度が上昇し始め、現在は500km/秒に上がっています。
地球がコロナホールによる高速風領域に入ったのでしょう。
一方、磁場強度は弱まり、7nTくらいに下がっています。
磁場の南北成分は小刻みに揺れていて、南向きも頻繁に現れています。
磁気圏の活動度として、AE指数を見てみると、
南向き磁場が弱まったため、昨日ほどの大きな変化はなくなっていますが、
500〜1000nTの活発な活動が続いています。

一方、Dst指数は既に回復を始めています。
磁気嵐状態は終わりつつあります。

SOHO衛星の観測が止まっているため、コロナホールの様子がよくわからなくなっています。
GOES衛星のX線画像から、状況を考察してみます。
今日の1枚目の写真は、X線画像を強調して、コロナホールを見やすくしたものです。
2枚目は27日前の、太陽が同じ面を地球に向けていた頃のEIT284の写真です。

どちらの写真でも、太陽面の右側半分にコロナホール(やや暗くなっている領域)が見えています。
これが、現在の高速風をもたらしているのでしょう。
この様子では、高速風はもう2日程度続きそうです。
一方、太陽の左下にもコロナホールが見えています。
このコロナホールもまた、どちらの写真にも見えていますが、
前周期はこのコロナホールの影響はほとんど見られませんでした。
今回はどうなるでしょうか。

太陽はとても穏やかです。
780黒点群は規模がすっかり小さくなっています。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。24日10時 (世界時24日1時)。
(c) NOAA/SEC


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

5/28 01:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。