宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 6/18 09:50 太陽風の高速状態が続いています(550km/秒)。オーロラ活動もやや活発です。
2005/ 6/19 16:52 太陽風の速度は下がり、地球磁気圏は静穏になっています。
2005/ 6/20 12:46 太陽風は通常の状態で、磁気圏も静かです。779,780黒点群が小刻みな活動を続けています。
2005/ 6/21 19:56 太陽風は速度が一段と下がり(350km/秒)、磁気圏も穏やかな状態です。
2005/ 6/22 17:53 太陽風は低速で、磁気圏は穏やかです。セクターの切り替わりが起きています。
最新のニュース

2005/ 6/23 21:59 更新
太陽風の磁場がとても強まり、磁気嵐が発生しています。速度もやや上がっています。

担当 篠原

この数日、更新ペースが乱れてしまい申し訳ありません。
明日以降はいつもの時間帯に更新できると思います。

太陽風が大きく乱れています。
昨日、セクターの切り替わりが予想より早く現れましたが、
その後は比較的静穏に過ぎていました。
しかし、磁場強度だけがじわじわと強まって行き、23日6時(世界時22日21時)頃には10nTに、
そして、23日14時(世界時23日5時)頃には20nTまで強まりました。
しかもこの間、ずっと南寄りが続いています。
特に、磁場強度が20nTに強まった頃には、南向きもほぼ-20nTに達しており、
これの状況が約5時間続きました。

太陽風の速度は300km/秒から400km/秒に上昇した程度で、通常のレベルでした。
しかし、これだけ南向き磁場が強まればさすがに磁気圏は乱れます。
AE指数では1000〜1500nTに達する強い変化が発生しています。
そして、Dst指数も-100nT近い減少を示しています。磁気嵐が発生しているようです。

現在の太陽風は速度が450km/秒とやや速くなっています。
磁場強度は依然20nTを保っていますが、南北成分は北向きに切り替わっています。
従って、磁気圏の乱れはひといきついています。
今後もこのまま北向きが続けば、磁気圏の乱れは次第におさまるでしょう。
しかし、磁場強度が強い間は、南向きに切り替わるとすぐに再び大きく乱れますので、注意が必要です。
小規模ですが、コロナホールの影響で速度ももう一段上昇する可能性があります。

太陽の779黒点群はとうとう西に没して行きました。
また、780黒点群は勢力を縮めてしまって、写真上では黒点を認識する事ができません。
太陽は穏やかになりそうです。



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。