宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 6/14 14:25 更新 太陽風磁場の強い南向きは終わり、磁気圏は静穏に戻っています。これから明日にかけて次の乱れが到来するでしょう。 担当 篠原 太陽風の強い南向き磁場の影響で磁気嵐が発生していましたが、 南向き磁場は次第に強度を下げ、 14日4時(世界時13日19時)頃には南向きもほぼ終わって、磁気圏は静穏に戻っています。 それまで、オーロラの活動度を示すAE指数で1000nTに達する活動が続いていましたが、 南向きが消えた後は、すっかり変化もなくなっています。 現在の太陽風は、速度450km/秒、磁場強度5nT、南北成分はほぼ0nTとなっており、 通常の状態に戻っています。 Dst指数(京都大学)のグラフを見ると、磁気嵐は-100nT程度まで発達しましたが、 既にかなり回復しています。 今回の擾乱に伴って、放射線帯の高エネルギー電子の密度が増加しています。 GOES 10, 12の両衛星で警戒ラインの10の4乗の線を越えています。 引き続き増加する可能性もあり、衛星の運用ではしばらく注意が必要でしょう。 今回の擾乱に続いて、12日11時(世界時12日2時)のC3.5と、 13日0時(世界時12日15時)のC3.0の小規模フレアに伴って発生した CME(太陽ガスの放出現象)による太陽風の乱れが地球を襲いそうです。 SOHO衛星LASCO C3カメラの画像を動画にしましたのでご覧ください。 このCMEによる太陽風の乱れが、これから明日にかけて地球に到来するでしょう。 半日遅れで、もうひとつCMEが起こっていますので、 太陽風は複雑な乱れを起こしているかもしれません。 今回の擾乱の様に、太陽風の磁場が大きく南を向くと、磁気圏の乱れも大きくなります。 775, 776の黒点群は次第に西に傾いてきました。 規模も縮小の傾向にあるようで、活動度は下がっています。 フレアの活動は穏やかになりそうです。 SOHO衛星LASCO C3カメラが観測した、12日11時(世界時12日2時)のC3.5小規模フレアによるCME(太陽ガスの放出現象)。 (c) ESA & NASA ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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