宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 5/30 12:57 更新 太陽風磁場が大きく南を向いて、弱い磁気嵐が発生しています。 担当 篠原 太陽風磁場が大きく南を向いて、弱いですが磁気嵐が発生しています。 南向き磁場は-10〜-15nTと強かったのですが、 太陽風の速度が500km/秒程度とあまり高くなかったため大きな乱れにはなっていません。 これまでも磁場が強めになるなどしていた太陽風ですが、 29日18時(世界時29日9時)に更に大きく太陽風が乱れ始めました。 3日前に発生した、26日のCME(太陽ガスの放出現象)と関係した乱れではないでしょうか。 太陽風の磁場が20nTに一段と強まり、速度も500km/秒とやや高速になりました。 初めは太陽風磁場が北を向いていたため、磁気圏への影響はありませんでした。 しかし、30日0時(世界時29日15時)頃から南寄りに切り替わり、 30日6時(世界時29日21時)頃からは最大-20nTに達するような大きな南向きになっています。 このくらい大きく南を向くと地球磁気圏への影響も大きくなるのですが、 今回は速度があまり上昇せず、500km/秒前後で推移しているため、 AE指数のグラフでも500nT前後の弱い変動しか観測されていません。 沖縄の磁場データを見ると、静穏レベル(青の横線)から-50nTくらい下がったところに来ています。 弱い磁気嵐にはなっているようです。 太陽風磁場は現在も強度が20nTで、-5〜-10nTの南向きが続いています。 この南向きが続く間は、現状程度の磁気圏の乱れも続くでしょう。 太陽風の乱れは次第に収まっていくと思われます。 その後、明後日頃に次のコロナホールの影響が地球に及びそうです。 太陽では、フレア活動は穏やかになっています。 767黒点群は規模をやや縮小し、活動度も低下しているようです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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