宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 5/27 21:46 更新 B7.5の小さなフレアに伴ってCMEが発生しました。太陽ガスが地球に向かっており、明日の夜くらいに地球に到来しそうです。 担当 篠原 昨夜、26日22時(世界時26日13時)にB7.5の小さなフレア活動が767黒点群で発生しました。 GOES衛星のX線動画で見ると、爆発が広い範囲に広がるような光り方をしています。 この様な光り方をする時は、CME(太陽ガスの放出現象)が発生することが多いです。 SOHO LASCO C3カメラの太陽写真を見ると、 白く光る太陽ガスが太陽の周囲に飛び広がる様子が捉えられています。 767黒点群が太陽のほぼ中心にあることから、 飛び出した高速の太陽ガスは地球へ向かってくるだろうと思われます。 明日の夜から明後日の朝にかけて、地球に到来するのではないでしょうか。 速度の上昇とともに太陽風磁場が南を向くと、 オーロラ活動が活発化したり、磁気嵐が発生する可能性があります。 一方、コロナホールの影響もそろそろ及び始めるのではないでしょうか。 現在の太陽風は現在速度が290km/秒と、300km/秒を切ってとても遅くなっています。 今日のお昼頃から、磁場が弱いながらも南向きになっているのですが、 速度が遅すぎるためか、AE指数にはほとんど変化が見えていません。 今もACEのデータには、コロナホールによる乱れの気配はまだ見えていません。 セクター境界もまだ来ておらず、じらされている気分です。 影響はさほどではないかもしれませんが、 SOHO EIT284の太陽写真のコロナホールは小さいながらもしっかりと姿を見せており、 なんらかの太陽風の変化は起こすだろうと思います。 (上記のCMEと重なって、複雑な変化を起こすかもしれません) 明日以降の太陽風の変化に注意してください。 767黒点群はこの他にも 27日6時(世界時26日21時)にC8.6の小規模フレアを、 27日15時半(世界時27日6時半)にC6.9の小規模フレアを発生させています。 今後も、同程度の活動を続ける可能性があります。 記事執筆中の今、M1.0の中規模フレアが発生しました。 発生時刻は27日21時(世界時27日12時)頃。発生場所は767黒点群です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
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