宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 5/28 08:50 更新 今夜以降、CMEによる太陽風の乱れが発生するでしょう。現在は、太陽風・磁気圏ともに静穏です。 担当 篠原 26日22時(世界時26日13時)に767黒点群でB7.5の小さなフレア活動が発生しています。 この時にCME(太陽ガスの放出現象)が発生しているのですが(SOHO衛星LASCO C3の連続写真参照)、 767群が太陽の中心近くにあったことから、 吹き出した高速の太陽ガスは地球へも向かっていると思われます。 このCMEによる太陽風の乱れが、今夜から明日の午前中にかけて地球に及ぶでしょう。 太陽風の速度が上昇したり、磁場が大きく乱れる可能性があります。 飛んできた太陽風の磁場が南を向き傾向だった場合は、より強く磁気圏が乱れます。 オーロラ活動が活発化し、磁気嵐が発達する可能性があります。 767黒点群はその後もM, Cの中小規模フレアを発生させています。 今後も中規模フレアを発生させる可能性があります。 また、太陽の東端から新しく活発な黒点群が上がってくる様です。 SOHO EIT284の太陽写真の東の端で明るく輝いている部分です。 GOES衛星のX線動画でも爆発の光がちらちらと漏れて見えています。 間もなくこちら側に回って来ます。どんな黒点群でしょうか。 現在の太陽風と磁気圏はとても穏やかです。 太陽風は速度が270km/秒にまで下がってしまいました。 磁場強度は3nT程度です。 速度が下がりきっているため、磁気圏への影響は非常に小さくなっています。 AE指数のグラフには、全くといっていいほど変化が見られません。 ここ数日お伝えしているように、これから、セクター境界を越えたり、 コロナホール(SOHO EIT284の太陽写真参照)の高速風が来たりすると思うのですが、 まだ気配はありません。 CMEによる擾乱と重なって、一気に太陽風の乱れが始まりそうです。 これからの太陽風の変化に注意して下さい。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
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