宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2005/ 5/21 11:33 更新 太陽風磁場の大きな南向き変化によって、オーロラが活発になる時間帯が発生しています。太陽は静かです。 担当 篠原 ACE衛星の観測によると、太陽風の速度は420〜480km/秒と、やや速めというレベルで推移しています。 活発な太陽活動に伴って発生していたCME(太陽ガスの放出現象)の影響が見られているのでしょうか、 速度が微妙に高めであることに加えて、磁場強度が15nT前後とかなり強まった状態が続いています。 太陽風磁場の南北成分(ACEデータの赤線)を見ると、 ゆっくりと南(マイナス)から北(プラス)、そして南(マイナス)と大きく変化しています。 大きな磁場構造を持った太陽風のかたまりが2つほど地球へ流れてきている様に見えます。 この中の大きな南向き磁場の影響で、オーロラがやや活発になる時間帯が発生しています。 AE指数のグラフでは、最初の部分に1000nT程度の活動が、 最後の部分にも500nT程度の活動が見られています。 どちらの活動も、太陽風磁場が南を向いている(赤線がマイナスになっている)時間帯に 発生していることに注意してください。 現在、太陽風磁場が南向きに切り替わっていることから、 これから数時間程度このレベルのオーロラ活動が続きそうです。 速度がすっかり下がっていますので、大きな乱れに繋がることはありません。 次第に太陽風の磁場強度は弱まり、オーロラの活動レベルも下がっていくでしょう。 SOHO EIT284の太陽写真にはコロナホールも見られませんので、 その後は、太陽風も磁気圏も穏やかになっていくでしょう。 放射線帯の高エネルギー電子は、オーロラ活動の発生によって一気に数を減らしています。 警戒ラインから大きく下がりました。 太陽のフレア活動もすっかり穏やかになっています。 X線のグラフにCクラス以下のフレアが見えていますが、 これは太陽の向こう側に回り込んだ759黒点群が起こしたものです。 太陽面は黒点もほとんど見られず、のっぺりした表情になっています。 明日より、地球惑星科学の合同学会に参加するため千葉へ行きます。 学会は26日までで、その間はニュースの更新が不定期になると思います。 申し訳ありませんが、ご了承ください。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|