宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CANOPUS)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙環境情報
太陽地球環境予報
太陽地球環境情報サービス
宇宙天気システムグループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 5/16 11:18 昨日、非常に激しい磁気嵐が発生しました。太陽風は現在も乱れており、オーロラ活動が活発に続いています。
2005/ 5/17 11:47 太陽風は高速状態で、磁場の南向きが続いています。活発なオーロラ活動が続いています。
2005/ 5/18 12:22 太陽風は高速(500km/秒)で、オーロラも活発に続いています。今夜以降、再び太陽風に乱れが発生する可能性があります。
2005/ 5/19 10:43 太陽風は高速ですが、磁場が北を向いたためにオーロラ活動は低下しています。今日、新しい擾乱が到来する可能性があります。
2005/ 5/20 13:04 太陽風は穏やかになり、オーロラの活動レベルも下がっています。太陽の活発な活動もほぼ終わりました。
最新のニュース

2005/ 5/21 11:33 更新
太陽風磁場の大きな南向き変化によって、オーロラが活発になる時間帯が発生しています。太陽は静かです。

担当 篠原

ACE衛星の観測によると、太陽風の速度は420〜480km/秒と、やや速めというレベルで推移しています。
活発な太陽活動に伴って発生していたCME(太陽ガスの放出現象)の影響が見られているのでしょうか、
速度が微妙に高めであることに加えて、磁場強度が15nT前後とかなり強まった状態が続いています。
太陽風磁場の南北成分(ACEデータの赤線)を見ると、
ゆっくりと南(マイナス)から北(プラス)、そして南(マイナス)と大きく変化しています。
大きな磁場構造を持った太陽風のかたまりが2つほど地球へ流れてきている様に見えます。

この中の大きな南向き磁場の影響で、オーロラがやや活発になる時間帯が発生しています。
AE指数のグラフでは、最初の部分に1000nT程度の活動が、
最後の部分にも500nT程度の活動が見られています。
どちらの活動も、太陽風磁場が南を向いている(赤線がマイナスになっている)時間帯に
発生していることに注意してください。

現在、太陽風磁場が南向きに切り替わっていることから、
これから数時間程度このレベルのオーロラ活動が続きそうです。
速度がすっかり下がっていますので、大きな乱れに繋がることはありません。
次第に太陽風の磁場強度は弱まり、オーロラの活動レベルも下がっていくでしょう。
SOHO EIT284の太陽写真にはコロナホールも見られませんので、
その後は、太陽風も磁気圏も穏やかになっていくでしょう。

放射線帯の高エネルギー電子は、オーロラ活動の発生によって一気に数を減らしています。
警戒ラインから大きく下がりました。

太陽のフレア活動もすっかり穏やかになっています。
X線のグラフにCクラス以下のフレアが見えていますが、
これは太陽の向こう側に回り込んだ759黒点群が起こしたものです。
太陽面は黒点もほとんど見られず、のっぺりした表情になっています。

明日より、地球惑星科学の合同学会に参加するため千葉へ行きます。
学会は26日までで、その間はニュースの更新が不定期になると思います。
申し訳ありませんが、ご了承ください。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。