宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 5/16 11:18 更新 昨日、非常に激しい磁気嵐が発生しました。太陽風は現在も乱れており、オーロラ活動が活発に続いています。 担当 篠原 15日11時半(世界時15日2時半)に始まった非常に速度の高い(900〜1000km/秒)太陽風の到来と、 その後の-40nTに及ぶ非常に強い南向き磁場の影響で、 地球の磁気圏では急激に激しい磁気嵐が発達しました。 沖縄の磁場データをご覧ください。 15日15時(世界時15日6時)頃から、赤線が急激に下がっているのが分かります。 下がり幅は-380nTに及んでいます。 このグラフが下がれば下がるほど、激しい磁気嵐が発生したことを示しています。 世界的な観測データを基に数値を求めている京都大学の磁気嵐指数Dstの速報値を参照すると、 磁気嵐の下がり幅は-320nTに達していた様です。 沖縄のグラフでは、15日17時(世界時15日8時)に磁気嵐は最大に達しています。 太陽風磁場の南向きは非常に激しいものでしたが、 継続時間は短く、3時間で北向きに切り替わってしまいました。 このため、磁気嵐は短時間で激しく発達はしましたが発達はそこまでで終わり、 あとは次第に終息に向かっています(沖縄の赤線が上に向かっている)。 AE指数のグラフを見ると、磁気嵐が発達した時間帯(グラフの前半部分)の変動は、 1000〜1500nTと、激しいものの極端に大きな数値ではありません。 これは、オーロラの活動域が通常の緯度帯(オーロラ帯と呼ばれます)から大きく外れて、 南に下がってしまったからです。 このため、AE指数の値は正しいオーロラ活動を示せなくなってしまいました。 そのひとつの例として、Spaceweather.comのトップページで カリフォルニア南部で観測された赤いオーロラの写真を見ることができます。 この様に、通常では見えないような低緯度地域にオーロラの活動領域が拡大してしまったのです。 現時点では情報がありませんが、 日本でも北海道などで低緯度オーロラが観測されているかもしれません。 昨夜の天候はどうだったのでしょうか。 もし、何か情報がありましたら、宇宙天気ニュースへお知らせください。 ACE衛星の観測によると、太陽風は速度700km/秒ととても高速の状態が続いています。 速度は緩やかに低下を続けており、今後も緩やかに下がっていくでしょう。 一方、磁気嵐を発達させた後北向きに切り替わった太陽風の磁場は、 16日3時(世界時15日18時)頃から再び南向きに変わりました。 その後、-10nT程度の南向きが安定して続いており、オーロラ活動を活発にしています。 AE指数のグラフでは700〜1000nT規模の活発な変動を観測しています。 この影響で、沖縄の磁場データの回復が止まって、磁気嵐状態を継続するような変化を見せています。 この太陽風磁場の南向き傾向が続いている間は、オーロラも活発に続きます。 太陽放射線(太陽風中の高速のプロトン粒子)の密度は衝撃波の通過後一気に減少しました。 現在は3PFUになっており、警戒状態は終わっています。 太陽では、南東(左下)に見える763黒点群が元気になっています。 今朝、16日7時半(世界時15日22時半)にM3.5の中規模フレアを起こしました。 また、その前後でもCクラスの小規模フレアを頻発させています。 759黒点群とともに注意を続ける必要があります。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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