宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 5/ 7 07:47 C8.5の小規模フレアが発生し、CMEを起こしています。9日に太陽風の乱れが発生しそうです。
2005/ 5/ 9 09:08 太陽風が大きく乱れています。磁気嵐が発生し、オーロラも非常に活発に発生しています。
2005/ 5/10 11:39 太陽風は速度も下がり、落ち着いてきました。磁気嵐も終息に向かっていますが、オーロラ活動には引き続き注意が必要です。
2005/ 5/11 13:08 太陽風の速度は450km/秒に下がっています。オーロラ活動は穏やかになっています。
2005/ 5/12 12:08 太陽のフレア活動が活発です。太陽風はやや高速状態で、乱れ気味です。
最新のニュース

2005/ 5/13 12:28 更新
中小規模フレアが活発に発生しています。太陽風磁場南向きの影響で、オーロラ活動が活発です。

担当 篠原

太陽で、中小規模のフレアが活発に続いています。
太陽面の黒点写真は黒点群が6つに増えており、とてもにぎやかです。
なかでも、758,759,763などの黒点群がフレアを活発に起こしています。
GOES衛星のX線動画を見ると、ちらちらと頻繁に光っている様子を見ることができます。
昨日も、12日16時半(世界時12日7時半)にM1.6の中規模フレアが、
今日未明の13日2時半(世界時12日17時半)にM1.4の中規模フレアが発生しています。
今後も、中規模フレアが発生する可能性があります。太陽活動に引き続き注意が必要です。

12日4時(世界時11日19時)に発生したM1.1の中規模フレアにともなって、
CME(太陽ガスの放出現象)が観測されています。
SOHO衛星LASCO C3の動画をご覧ください。
太陽ガスの濃い部分は南西(右下)に向かって飛び出しています。
しかし、それと同時に薄いガスが写真全体に飛び散るように広がっているのが見えます。
このことから、飛び出した高速ガスの一部が地球方向へ向かっていると予想されます。
地球への到着は14日の午後から15日頃になると思われます。
CMEの中心部ではありませんので大きな擾乱にはならないと思われますが、太陽風の変化に注意が必要です。

太陽風は速度500〜550km/秒とやや高速の状態が続いています。
磁場強度は5〜7nTです。南北成分が南寄りに変化しています。
ACE衛星のデータを見ると、-5nT程度の南向きが続く時間帯がいくつも見られています。
このため、地球磁気圏にエネルギーが流入して、オーロラ活動を頻繁に発生させています。
AE指数のグラフを見ると、500〜800nT規模の活動が頻繁に観測されています。
太陽風磁場の南向き傾向は現在も続いていて、AE指数を大きく変化させています。
この太陽風の乱れの原因ははっきりしませんが(小規模のコロナホールか、フレア活動か)、
長く続くものではないでしょう。
これから明日にかけて、次第に穏やかになるでしょう。
ただし、その後、上記のCMEの影響による乱れが見られると思われます。

放射線帯の高エネルギー電子は、それほど増加しませんでした。
今日の変化では、警戒ラインには達していません。



SOHO衛星LASCO C3カメラが5月12日(世界時11日)に観測したCME(太陽ガスの放出現象)。濃い部分は右下に飛んでいるが、薄いガスが全体に広く飛び散っている。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。