宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2005/ 5/ 7 07:47 更新 C8.5の小規模フレアが発生し、CMEを起こしています。9日に太陽風の乱れが発生しそうです。 担当 篠原 7日1時(世界時6日16時)に758黒点群でC8.5の小規模フレアが発生しました。 長時間にわたってX線が増加するタイプのフレアで、 GOES衛星のX線動画では、太陽面で大規模に爆発が起こっている様子が見られます。 このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)が発生しました(SOHO LASCO C3の写真参照)。 発生源の758群が太陽の中心に近いため、この高速ガスの一部が地球に到達する可能性が高いと思います。 太陽風の衝撃波の地球への到来は、9日の朝以降になると思われます。 太陽風の速度や磁場が急激に高まり、オーロラ活動が活発になったり、磁気嵐が発生する可能性があります。 擾乱の大きさは、衝撃波到来後の太陽風磁場の南向き成分に大きく依存します。 ACE衛星のグラフの速度データとともに、赤線のマイナス成分に注目してください。 756黒点群も6日19時(世界時6日11時)にM1.3の中規模フレアを発生させています。 昨日より、フレア活動が活発化している様です。 こちらは間もなく、太陽の向こう側に消えます。 758黒点群については、今後の活動にも注意が必要です。 太陽風は6日21時(世界時6日12時)に不連続な変化が発生しています。 プラズマの密度(橙色線)が急に増加して、わずかですが速度も急に強まっています。 磁場は5nTから10nTほどに強まり、こちらの変化も目立っています。 ここまでは、北向きに強まっており、磁気圏への影響はあまり見られません。 しかし、今後、南向きに変化すると(変化の気配も見られます)、 オーロラ活動がやや活発になる可能性があります。 速度が遅いので、大きな活動になることはないでしょう。 放射線帯の高エネルギー電子は、現在も警戒ラインを越えたレベルが続いています。 最初に述べたCMEによる太陽風の乱れとともに、コロナホールによる乱れも9日頃から始まりそうです。 両者が重なって、太陽風は大きな変化を示すかもしれません。 しばらく、活発な期間を迎えそうです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|