宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 5/ 5 15:08 更新 太陽風は穏やかで、磁気圏は静穏です。 担当 篠原 私は、昨日より大分県の久住山に来ています。 高原の鮮やかな新緑の中、九州大学の観測小屋で磁力計の設置作業を行っています。 ここは世界中に展開されている磁力計観測網のひとつで、地球の磁気圏、電離圏を監視しています。 太陽風は速度が350km/秒とやや遅くなっています。 太陽風磁場は-1〜-2nT程度の弱い南向きになっていますが、 速度が遅いこともあって地球への影響はほとんど見られません。 AE指数のグラフには小さな変化がいくらか現れている程度です。 太陽風は今後も4日間程度穏やかな状態が続くと思われます。 SOHO EIT284カメラの太陽写真を見ると、 太陽の中心から左上に黒くコロナホールが見えています。 コロナホールは太陽の磁場が外に向かって開いている場所です。 太陽風の吹き出し口になっていて、速度の高いプラズマの風が吹き出しています。 今日の写真を見ると、この領域は明日くらいに太陽の中心に達するでしょう。 コロナホールが太陽の中心線を越えると、3日後くらいに高速の太陽風が地球に到達します。 放射線帯の高エネルギー電子はやや高い状態が続いています。 GOES10衛星のみ警戒ライン(10の4乗の線)を越えています。 太陽面では、758黒点群が小さい規模ですがフレア活動を断続的に発生させています。 今後もMクラスの中規模フレアを発生させる可能性がありますので、注意が必要です。 一方、756黒点群は依然規模を保っています。 これまでフレア活動としては穏やかでしたが、昨日のX線動画では小さな活動を度々起こしている様です。 やや活動的に変わってきているのかもしれません。 こちらの黒点群の動きにも注意が必要でしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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