宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 4/21 12:57 太陽風の速度がやや高く(500km/秒)、オーロラもやや活発です。一旦穏やかになり、明後日頃に再び乱れそうです。
2005/ 4/22 10:09 太陽風速度は下がって、穏やかになっています。明日以降、次の高速風が到来するでしょう。
2005/ 4/23 08:08 太陽風の磁場が強まっています。これから速度が上昇を始めそうです。
2005/ 4/24 13:20 コロナホールの影響で太陽風の速度が上昇しています(550km/秒)。オーロラもやや活発になっています。
2005/ 4/25 13:26 550km/秒とやや高速の太陽風が続いています。磁気圏は概ね穏やかです。
最新のニュース

2005/ 4/26 14:56 更新
太陽風の速度は低下を続けています(450km/秒)。これから5日程度穏やかな日が続きそうです。

担当 篠原

太陽風の速度が緩やかに低下を始め、450km/秒まで下がりました。
地球は、コロナホールの高速風領域を抜けつつある様です。
磁場強度は4nTと通常レベルです。
南向き磁場の影響で、500nT前後の小規模なオーロラ活動がAE指数のグラフで見られていますが、
速度が下がった事で、今後は穏やかになっていくでしょう。

SOHO EIT284カメラの太陽写真を見ると、中央から右半分はのっぺりとした姿になっています。
このため、これから5日間程度は穏やかな状態が続くのではないでしょうか。
太陽の左上に丸くコロナホールが見えています。
このコロナホールが次の太陽風の乱れの原因となるでしょう。
このコロナホールは太陽が同じ面を地球に向けていた1周期前、2周期前それぞれにも存在して、
高速の太陽風を地球に届けていました。
しかし、その時の写真と比較するとコロナホールの存在は薄くなっており、勢力が弱まっていると思われます。
参考のため2周期前の太陽の写真を掲載します。
コロナホールが面積、濃さともに弱まっているのがお分かりでしょうか。
2周期前の時は、太陽風は速度が800km/秒に達し、高速風は6日間続きました。
1周期前は、最高速度は700km/秒、高速風の継続時間は3日半に縮まっていました。
今周期はどうなるでしょうか。5月1日頃に影響が現れると思われます。

太陽面では、東から756黒点群が上って来ました。
やや活動的な領域の様で、GOES衛星のX線動画でもしばしば明滅を起こしていました。
そして先ほど、13時半(世界時4時半)にC5.4の小規模フレアを起こしました。
今後どの程度の活動を起こすのか、引き続き注目が必要です。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

4/26 01:06 UT

3/ 3 01:06 UT


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。