宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 3/14 10:13 太陽風磁場の南向きが続いています。速度が遅いので大きな乱れにはなりませんが、磁気圏がやや活動的になるでしょう。
2005/ 3/15 10:53 太陽風磁場の南向きが強まったため、磁気圏活動が活発になりました。太陽風磁場の乱れはしばらく続く可能性があります。
2005/ 3/16 18:49 太陽風の磁場が強まってきました。明日から、コロナホールの影響で速度が上昇しそうです。
2005/ 3/17 10:48 太陽風磁場が大きく南向きになっています。速度は通常レベルですが、磁気圏活動が活発になりそうです。
2005/ 3/18 11:54 太陽風の速度は通常レベルが続いています(400km/秒)。太陽風磁場の変化に伴って、オーロラが活発になる時間帯が見られています。
最新のニュース

2005/ 3/19 08:56 更新
太陽風磁場が安定して南を向いています。速度は通常レベルですが、磁気圏が活動的になっています。

担当 篠原

太陽風磁場は強度が10nTと強まった状態が続いています。
ACE衛星のデータを見ると、19日0時(18日15時)頃から
磁場の南向き成分(赤線がマイナスになっている)が強まって、
-5〜-10nTの南向きが安定して続いています。
このため、太陽風からエネルギーが効率良く磁気圏に流れ込んでいます。
AE指数を見ると、19日3時(18日18時)頃から500〜1000nT規模の変化が連続して現れています。
極域でオーロラ活動が強まっている様です。

変化の特徴(南向き磁場が安定して継続する)から、磁気嵐的な変化が現れる可能性もあります。
沖縄の磁場データに注目して下さい。
現在、静穏レベル(青横線)から-25nT程度下がっていますが、
この下がりが大きくなると磁気嵐状態が強まっている事を意味します。
今後どの程度まで下がるでしょうか。

ただし、太陽風の速度は450km/秒程度で通常レベルの速度です。
コロナホールなどの高速風要因が見られない(前周期の変化を参照)ことから、
これ以上の大規模な磁気圏擾乱に発達することはないでしょう。
太陽風磁場の南向きが続いている間は、現在の活動度が続きますが、
南向きが終わるとともに静穏に戻って行くと思われます。

太陽黒点は次第に沈み行く742群と、それに続く743群があるだけです。
目立ったフレア活動も無く、静穏な状態です。



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。