宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 3/ 9 12:18 太陽風は高速で(700km/秒)、オーロラ活動も続いています。放射線帯高エネルギー電子密度が増加しています。
2005/ 3/10 11:34 太陽風は高速状態が続いています(700km/秒)。オーロラも活動的な状態が続いています。
2005/ 3/11 13:12 太陽風速度が下がり始めました(550km/秒)。オーロラ活動も低下しています。
2005/ 3/12 11:13 太陽風速度は通常レベルに戻りました(450km/秒)。セクター境界を迎えている様です。オーロラ活動は静穏です。
2005/ 3/13 12:29 太陽風は低速になりました(360km/秒)。磁気圏のオーロラ活動は穏やかです。
最新のニュース

2005/ 3/14 10:13 更新
太陽風磁場の南向きが続いています。速度が遅いので大きな乱れにはなりませんが、磁気圏がやや活動的になるでしょう。

担当 篠原

14日4時(世界時13日19時)頃から、太陽風磁場が連続的に南を向く様になっています。
強度は-5nT程度で普通の大きさです。
太陽風磁場が南を向くと、地球の磁気圏にエネルギーが流れ込み易くなり、
オーロラが活発化したり、磁気嵐が発達したりします。
しかし、今回は太陽風の速度が340km/秒前後と遅いため、
入って来るエネルギーはあまり大きなものになりません。

オーロラの活動度を示す、AE指数のグラフを見ると、500nT前後の変化が観測されています。
オーロラなど磁気圏現象がやや活動的になっている様ですが、これ以上大きな変化にはならないでしょう。
この変化が小規模のコロナホールと関係するものなのか、
セクター境界と関係するものなのかはまだよく分かりません。
磁気圏が大きく乱れる事はないと思われますが、今後の太陽風の変化に注意が必要です。

この太陽風の変化の影響で、放射線帯の高エネルギー電子密度が変化を見せています。
特に、赤線のGOES12のデータに顕著な減少が見られています。
このまま警戒ラインを切るのかどうか、もうしばらく注意が必要です。

太陽面では、741,742の両黒点群が小規模ですが元気に活動しています。
小さなCクラスの小規模フレアですが、それぞれ2回ほど発生させています。
X線画像の動画を見ると、ちかちかと2つの黒点群が輝いている様子が見られます。



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。