宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 3/15 10:53 更新 太陽風磁場の南向きが強まったため、磁気圏活動が活発になりました。太陽風磁場の乱れはしばらく続く可能性があります。 担当 篠原 昨日お伝えした太陽風磁場の乱れは、更に規模が大きくなりました。 ACE衛星の観測によると、太陽風の磁場強度は次第に強まって10〜15nTになりました。 同時に南北成分も強まって、-10nTに達する強い南向き磁場が 数時間に渡って続くという状況になっていました。 太陽風の速度は350〜380km/秒とやや遅めだったのですが、 強い南向き磁場が長時間続いた影響で、 AE指数で500〜1000nTという活発な磁気圏活動が観測されました。 太陽風磁場の強い南向きによって、 太陽風から磁気圏にかなりのエネルギーが流れ込んでいた様です。 現在は400km/秒の通常レベルですが太陽風速度がやや上がっています。 数日前の太陽画像に見えていた、小規模コロナホールの影響かもしれません。 磁場強度は5nTに下がっています。 このため、オーロラ活動は現在は穏やかになっています。 27日周期の図で前周期の変化を振り返ると、 セクターの細かい切り替わりや、太陽風磁場の強まり、強い南向きの発生など、 太陽風が不安定な変化を示していました。 これから同様の変化を迎える事になるかもしれません。 5日間程度はオーロラが活発になるなど、磁気圏が乱れ気味になる可能性があります。 今回の磁気圏活動の影響で、放射線帯の高エネルギー電子は一気にその数を減らしています。 GOES10,12の両衛星で警戒ラインを大きく割っています。 太陽面では741,742黒点群が小規模ですが活動的な状態を続けています。 Cクラスに達するか達しないかという規模の小さなフレア活動を度々起こしています。 その中で、14日16時(世界時14日7時)に741群が起こしたC1.0の小さなフレアに続いて、 太陽面の南西面(右下)でフィラメント消失ではないかと思われる現象が発生し、 きれいなCME(太陽ガスの放出現象)がSOHO LASCO C3カメラで捉えられています。 放出された方向が地球に対して横を向いていますので、地球への影響は無いでしょう。 SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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