宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 3/11 13:12 更新 太陽風速度が下がり始めました(550km/秒)。オーロラ活動も低下しています。 担当 篠原 コロナホールの影響域を抜けつつある様です。 太陽風の速度が10日21時(世界時10日12時)頃から低下を始めました。 それまで650〜700km/秒あった太陽風速度は緩やかに低下して、現在は550km/秒になっています。 太陽風磁場も強度3nTに弱まり、頻繁に変動していた南北成分も、 強度が弱まり、ほとんど変化しなくなっています(最新部分でやや変化が起きていますが)。 このため活発に続いていたオーロラ活動は活動度が下がっています。 AE指数のグラフの前半部分、速度が下がり始める頃までは500nT前後の変化が見えていますが、 速度が下がった後半にはほとんど変化が観測されていません。 SOHO EIT284カメラの太陽画像ではコロナホールは西に過ぎてしまい、 姿がほとんど分からなくなっています。 太陽風はこのまま更に速度を落とし、2日ほどかけて通常レベル(400km/秒)へと下がって行くでしょう。 一方、SOHO EIT284の太陽画像には、中心に縦に細く別のコロナホールが見えています。 規模が小さいので大きな乱れを起こす事はないでしょうが、 3日後の14日頃に短期的に太陽風の乱れが発生するかもしれません。 27日周期の図を見ると、27日前頃(2月14,15日)にはセクター境界も来ています。 ちなみに前周期には、磁気圏への目立った影響はありませんでした。 放射線帯の高エネルギー電子は密度が高いままです。 今後、太陽風が穏やかになるため、高エネルギー電子はゆっくりと減少して行きます。 数日間警戒ラインを越えた状態が続くと思われますので、引き続き注意してください。 太陽面では741黒点群が10日20時半(世界時10日11時半)にC7.3の小規模フレアを起こしました。 地球への影響はありません。 741群はやや活発な様子を見せていて、これからも小規模フレアを起こす可能性があります。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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