宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 3/ 1 10:51 高速太陽風が続いています(600km/秒)。オーロラ活動もやや活発に続いています。
2005/ 3/ 2 10:43 コロナホールの影響が続いています。太陽風速度は620km/秒で、オーロラもやや活発です。
2005/ 3/ 3 10:09 太陽風の速度は緩やかに低下を始めています。小規模のオーロラが活発に活動していました。太陽はとても静穏です。
2005/ 3/ 4 11:03 コロナホールの影響を抜け、太陽風は通常の速度に戻っています(450km/秒)。磁気圏は静穏です。
2005/ 3/ 5 12:12 セクター境界を越えつつあるようです。磁気圏は穏やかです。明日以降、太陽風に乱れが発生するでしょう。
最新のニュース

2005/ 3/ 7 11:49 更新
太陽風が高速になっています(600〜700km/秒)。オーロラもとても活発に活動しています。

担当 篠原

6日からコロナホールの影響で、太陽風の速度が上昇を始めました。
ACE衛星のグラフをご覧下さい。
6日12時(世界時6日3時)まで太陽風は速度400km/秒と通常レベルでしたが、
その後緩やかに上昇を始めました。
7日0時(世界時6日15時)頃に600km/秒を越え、
その後600〜700km/秒と高速状態が続いています。

太陽風の磁場も乱れています。
速度の上昇の前に、磁場強度は20nT近くにまで強まりました。
今日1枚めに掲載している3日間の太陽風データをご覧下さい。
4列めの速度グラフ(黄色線)が上昇する前に、1列めの磁場強度(白線)が増加している様子が分かります。
太陽風磁場の南北成分の変動も大きくなり(1列めの赤線が振れている)、
南向きの磁場が太陽風に強く現れていました。
このため、速度が高くなった事と組み合わさって、オーロラ活動がとても活発になっています。
AE指数の図をご覧下さい。
1000nTに達する活発なオーロラが頻繁に発生しています。
沖縄の磁場変動を見ると、静穏レベル(青の横線)から50nT程度減少しています。
小規模ですが、磁気嵐的な状態も発生している様です。

27日周期の図より、前周期の変化を参考にすると、
高速太陽風はこれから4日程度、3月11日いっぱい続きそうです。
明日の8日に速度がもう一段上昇する可能性もあります。

磁場強度は現在も8nT程度ありやや強い状態です。
南向き成分も続いています。
太陽風が高速で、南向きの磁場が頻繁に現れる状態が続いている間はオーロラ活動も続きます。
これから3〜4日程度この様な状態が続きそうです。

太陽面は現在も黒点がほとんど無く、フレア活動はとても静穏です。



ACE衛星が観測した、過去3日間の太陽風の変化。1列めの白線が磁場強度、4列めの黄色線が速度。横軸の数字は日付になります。
(c) NOAA/SEC


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。