宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NICT)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
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オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 3/ 2 10:43 コロナホールの影響が続いています。太陽風速度は620km/秒で、オーロラもやや活発です。
2005/ 3/ 3 10:09 太陽風の速度は緩やかに低下を始めています。小規模のオーロラが活発に活動していました。太陽はとても静穏です。
2005/ 3/ 4 11:03 コロナホールの影響を抜け、太陽風は通常の速度に戻っています(450km/秒)。磁気圏は静穏です。
2005/ 3/ 5 12:12 セクター境界を越えつつあるようです。磁気圏は穏やかです。明日以降、太陽風に乱れが発生するでしょう。
2005/ 3/ 7 11:49 太陽風が高速になっています(600〜700km/秒)。オーロラもとても活発に活動しています。
最新のニュース

2005/ 3/ 8 11:46 更新
太陽風の速度が一段と上昇しています(750km/秒)。オーロラが活発に続いています。放射線帯高エネルギー電子が増加しています。

担当 篠原

8日2時(世界時7日17時)頃から、太陽風の速度がもう一段上昇して700km/秒を越える様になりました。
現在は750km/秒に達しています。
太陽風磁場の強度は約6nTで通常のレベルですが、
-3〜-5nT程度の南向き成分(ACEデータの赤線がマイナスになる)が頻繁に現れています。
このため、太陽風から磁気圏へエネルギーが流入してオーロラ活動を活発にしています。
AE指数のグラフを見ると、1000nT規模の活発なオーロラが頻繁に発生しています。
極域では美しいオーロラを楽しむ事ができたのではないでしょうか。

沖縄の磁場変化は静穏レベル(青横線)から50nT程下がった状態が続いています。
弱いですが磁気嵐の様な状態になっていると考えられます。

SOHO EIT284の太陽画像では、太陽面の北西(右上)に真っ黒なコロナホールが見えています。
地球に高速太陽風をもたらしているのはこのコロナの穴です。
27日周期の図を参考にすると、現在は高速風領域のまっただ中にあることが分かります。
緑色線(太陽風速度)の変化を、上段(前周期)と下段(今周期)とで比べてみて下さい。
高速風は11日頃まで続くと予想されます。
前周期ではオーロラ活動は2月11日頃まで活発に続きました。
規模は次第に弱まって行きますが、今周期も10日頃までオーロラ活動が続くのではないでしょうか。

高速風の影響で、放射線帯の高エネルギー電子が急増しています。
GOES10衛星では電子密度が警戒ラインの10の4乗を越えています。
GOES12衛星ではまだですが、高速風は続きますので今後の変化に注意が必要です。

太陽面では小さな741黒点群と、まだ番号は書かれていませんが東端(左端)に742黒点群が見えています。
どちらも小規模で、目立ったフレア活動は起こしていません。
太陽は引き続き穏やかな状態が続くでしょう。

昨日より神奈川のJAXA宇宙科学研究本部に来ています。
ここで、日本とヨーロッパが共同で打ち上げる「ベピ・コロンボ(BepiColombo)」
と呼ばれる水星探査機の科学会議が開かれています。
衛星は2012年に打ち上げられ、水星で2つに分離してそれぞれ1年に渡って水星を観測する計画です。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。