宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 3/ 3 10:09 更新 太陽風の速度は緩やかに低下を始めています。小規模のオーロラが活発に活動していました。太陽はとても静穏です。 担当 篠原 今日1枚目の画像は、GOES衛星のX線カメラが撮影した太陽です。 このところ、フレア(太陽爆発)活動がとても穏やかで、 X線強度のグラフは非常に低いレベルに落ちています。 その様子は、この画像を見ても明らかで、黒点群など明るく写る活動的な領域がほとんど見つかりません。 いつも安定している可視光の太陽と違い、とても真っ暗な太陽です。 この写真の様子では、もうしばらく穏やかな状態が続きそうです。 東(左)の端が少し明るく見ていますので、ここから新しい黒点群が姿を現しそうです。 ちなみに、このGOES衛星というのはアメリカの気象衛星です。 「ひまわり」の代役として日本付近の気象観測で活躍してくれているGOES衛星も、 このシリーズの1台です。 太陽風はコロナホールによる高速状態が続いています。 速度は2日16時(世界時2日7時)頃に680km/秒近くまで上昇しました。 その後、緩やかな減少を示していて、現在は580km/秒くらいに下がっています。 これから次第に高速風領域を抜けて行きそうです。 一方、太陽風磁場は速度が高まった辺りで、南北に激しく揺れる変化が見えていました。 磁場強度としては4nTと既に弱まっているため、大きな南向きにはなっていません。 このため、比較的小規模のオーロラ活動が活発に発生していた様です。 AE指数のグラフを見ると、500nT前後の小規模の変動ですが、頻繁に発生しています。 太陽風の速度が下がり始めるとともに、南北磁場の変化には南向きが見られなくなり、 北向き磁場だけで振動するようになっています。 このため、現在のオーロラの活動度は低下しています。 高速太陽風はこれから2日ほどかけて、通常のレベルへと戻って行くでしょう。 そして、6日の夜くらいから次の擾乱が発生すると予想されます。 放射線帯の高エネルギー電子に増加の傾向が見えています。 まだ警戒ライン(10の4乗の線)には達していませんが、今後の変化に注意が必要です。 GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。3日10時 (世界時3日1時)。 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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