宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 3/ 4 11:03 更新 コロナホールの影響を抜け、太陽風は通常の速度に戻っています(450km/秒)。磁気圏は静穏です。 担当 篠原 昨日から今日にかけ、太陽風の速度は順調に低下を続けています。 コロナホールの影響域から抜けた様です。 現在の太陽風の速度は450km/秒で、ほぼ通常のレベルに戻っています。 太陽風磁場の強度は5nTとほとんど変化はなく、南向き成分は大きなものは見られていません。 このため、磁気圏のオーロラ活動はすっかり穏やかになっています。 AE指数のグラフにはほとんど変化が観測されていません。 昨日注意が必要と書いていた放射線帯の高エネルギー電子ですが、増加傾向が止まった様です。 今回は警戒ラインには達しませんでした。 SOHO EIT283カメラの2枚の太陽画像をご覧下さい。 左が最新の太陽、右が27日前の、太陽が1回自転する前の画像です。 太陽面の左上に薄暗く見えている部分があります。 ここがコロナホールと呼ばれる場所で、太陽の磁場が宇宙空間に向かって広がっている領域です。 磁場が広がっていると、ここから太陽のガスが噴き出し易くなります。 このため、高速の太陽風の吹き出し口になるのです。 2枚の写真を比べると、コロナホールがほとんど同じ位置に見えていることが分かります。 このため、今後の太陽風の変化は、27日前の変化とかなり似たものになることが期待できます。 27日周期の図をご覧下さい。 上段の2月5日以降の変化が、今日からの太陽風の変化を予想する材料になります(図は世界時で書いています)。 すると、明後日の6日の夜あたりに太陽風の速度の上昇が始まりそうです(2月7日の変化です)。 その前に、5日昼頃から太陽風磁場強度の増加やセクターの切り替わりなどが発生します。 太陽風速度の上昇と、磁場強度の強まりは、オーロラを活発にする重要な要因です。 6日以降は南向き成分の強まりによって、活発なオーロラが発生する可能性があります。 明日以降の太陽風の変化に注意して下さい。 太陽面は現在も非常に静かです。 Cクラスに満たない規模ですが、フレア活動がX線のグラフで観測されています。 これは、まだ太陽面のこちら側に上って来ていない、向こう側にある活動領域が起こした変化です。 SOHO EIT284の太陽画像で、左端が明るく輝いていますが、この領域です。 やがてこちら側に上がって来るでしょう。どの程度の活動領域なのでしょうか。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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