宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 2/23 12:21 更新 太陽風の磁場が強まって来ました。セクター境界とコロナホールの影響が始まりそうです。現在の磁気圏は穏やかです。 担当 篠原 ただ今、大分県の久住山に来ています。 この山の南の麓に九州大学の地磁気観測所があり、新しい磁力計の設置を行っているところです。 こちらは快晴で、暖かい日差しの下でコンクリートブロックを積む作業をしています。 太陽風の磁場に変化が見られています。 23日1時(世界時22日16時)頃から磁場強度が緩やかに増加し始め、 それまでの5nTから11nTに強まっています。 速度には変化は見られていません。 今後、コロナホールの影響があるとお知らせしていましたが、 それと供に、セクター境界(太陽風の大まかな磁場の方向が反転する)も来ると考えられます。 磁場強度の強まりはこれらの変化の前触れと言えそうです。 太陽風磁場の南北成分(ACEデータの赤線)は、弱い北向き(小さくプラス方向)になっていますので、 磁気圏の乱れはほとんど起きていません。 オーロラの活動度を示すAE指数のグラフでは、 太陽風磁場の強まりの前の時間帯に小さなオーロラ活動が観測されているだけです。 現在は静穏な状態です。 今後、セクター境界を越えることと、 コロナホールによる太陽風速度の上昇などが起こると思われます。 それに伴って太陽風が乱れ、 磁場の南北成分が南を向く(ACEの赤線がマイナス方向に変化する)様になると、 オーロラ活動を活発にします。 これから数日間、太陽風の変化に注意が必要でしょう。 太陽のフレア活動は穏やかです。 735,736黒点群がいよいよ西側に没しつつあり、この後は太陽面は無黒点状態になりそうです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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